マイクを覆うな!



とりあえずまずこの動画を見て欲しい。Human BeatBoxerのTOMOKINさんの動画だ。彼はBeatBoxが本業なのにも関わらず、アカペラのパーカッションよりもアカペラの事をちゃんと考えているように思える。そう。「マイクを覆うな!」


僕は常々口を酸っぱくして言って来ている。「マイクを覆うな」と。でもそれは何もパーカッションだけが悪いわけではない。音響がゲインを十二分で上げておかないのも悪い。人によってはパーカッションの音がうるさくてコーラスが聴こえないと言ってパーカッションを小さめに作る人もいるが、それだったらパーカッション無しの5声とか4声でやれば良いだけの話しであって、僕はパーカッションがいるからにはパーカッションもしっかり聴かせて行くべきだと思っている。


んな事はどうでも良い。笑
僕は元々声を使って奏でる有声パーカッションから入っている。有声は声を使っているため音量はコーラスやリードと同じぐらい出る。特に中音域のスネアはコーラスやリードよりも音量が出せるといっても過言ではない。八分音符一個で息を吐き切るのだから当然と言っちゃ当然ではあると思う、、、。


そこで音響がパーカッションをうるさいと言う理由を有声パーカッションの視点から分析してみた。
有声パーカッションは確かにうるさい。何がうるさいかというと「要らない音」が多分に混じる。特に僕の場合、バスとハイハット、スネアとハイハット、オープンリムショット(スネアとリムショット)など常に音を複数音混ぜて出している。当然拾って欲しくないHz帯の音もなっている。

有声パーカッションの音響こそ、音楽的にどこを音を聴かせたいのか瞬時に判断して要らないところを切る・必要なところを上げる、音響の腕の見せ所なのかもしれない。それをうるさいからという理由からゲインだけ下げられてしまってはかなわない。音圧を上げる、要らない音が混じる、ゲインを下げられる、音圧を、、、。イタチごっこのはじまりである。


それに比べて無声パーカッションは要らない音が入りにくいと個人的に思っている。基本的には唇をはじいて演奏しているので要らない音が入りにくい。しかしこれもまた熟練しないとそもそも音がならない。

息っぽくなってしまったり、赤ちゃんがちゅぱちゅぱ言っているような音になってしまったり。基本的に無声パーカッションで堅い高い音を目指す時に、湿った音になってしまいやすい傾向がある。ここら辺は上手く言語化できないが、プロの演奏を聴くと基本的に乾きめな音で演奏される事が多い。ここら辺は好みだが、一晩外に放置したスネアドラムみたいな音で演奏されるのはちょっと勘弁である。


最悪なのが息が混じりすぎている場合。
せっかくの無声パーカッションなのに、要らない音が多分に混じってしまう。そうなってくるとわざわざ無声パーカッションで演奏する意味がわからない。意味をもたせるためにでも高速6連符でもやっていてくださいと言う話になってくる。


音響さんとの信頼関係も大事である。
ただし、パーカショニストは常日頃から必要なHz帯の音をならす練習もした方が良いと思っている。どこの音を聴かせたいのか、今混じっている要らない音は何なのか。それが意識できると、より粒だちの良い、聴かせたいところだけしっかりと聴かせられるパーカスになれると思う。


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