【雑記】新潟県の米事情。


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新潟と言えば米と言う事で知られていますね!
しかしその新潟、実は食用米の栽培面積が圧倒的に減っているのです。もちろん高齢化も要因としてあげられますが何より食用米が売れなくなっているそうです。そのため日本酒加工用の米だったりの稲作が増えているようです。

どうも!先日新潟県に帰省した際に祖父について田んぼをまわってきました。



新潟県の米事情と言う事で、実際に田んぼを見たり専業農家を6・70年営んで来た祖父に話を聴いたりして僕が思った事を好き勝手に書き綴りたいと思います。

ちなみに新潟の米には面白いものも有りまして。
佐渡なんかでは「朱鷺踏んじゃった米」なんてものが売られているそうです。朱鷺が荒らした田んぼでとれた米で高級米に部類されるそうです。

こちらのお米はコシヒカリ限定だそうです。


「コシヒカリ」

凄く有名な種類のお米ですよね。
でもこのお米実は栽培が本当に大変なんです。何故か?物凄く弱いんです。米粒が大きいため雨風で倒れてしまうのです。たまに田んぼ道をドライブしていると田んぼの真ん中の方に丸くぽっかりと稲が倒れているエリアがあったりしますよね。あれは風の通った跡だそうです。


そして新潟県の稲作は朱鷺だけではなくイノシシに悩まされているそうです。

僕はてっきり稲が倒されてしまうのでイノシシに困っているのかと思ったらそうではないようです。「イノシシが泥浴びをした際に米にイノシシの臭いがついてしまう。」と祖父は教えてくれました。イノシシがよく出没する田んぼには高圧電流が流れる線が張り巡らされておりました。田んぼの面積って物凄いです…。そこに電流を流した線をはるのも大変だったでしょう…。


また最近では「米を収穫したらすぐに果物と同じように成分調査をしてランク付けされる。」そうです。

そのため稲刈りの直前まで水を抜かない田んぼが増えているそうです。
でも稲刈りの直前まで水を抜かないと言うのは物凄い事なんです。稲刈りを行う機会が泥に埋まってしまうため通常は稲刈りを控えるた田んぼは水を抜いて泥を固めるんです。やっぱり直前まで水をはっていた田んぼのお米は甘くて美味しいです。なかなか食べ比べられるものではありませんが高級米を買ってみてください。たぶん味が全然違います。


「高齢化と部落の荒廃」

皆さん小学校の社会科の教科書で「棚田」ってみませんでしたか?
今棚田の数は圧倒的に減っています。それは山にあった部落から人が消え部落が荒廃しているからです。棚田を持っている農家の方も出勤農業をするようになっていると聴きました。若者の田舎離れ、農業離れが主だった原因です。街は老人だけになり、老人は体が動かなくなり嘗て活気があった部落そしてその田畑は荒廃していきます。

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こちらの田んぼを見てください。
雑草がはびこり稲は死んでいます。こちらの田んぼは老いた夫婦で営んでいる田んぼなのですがお互いに体が動かなくなり草刈りをなすり付け合っているうちにこうなってしまったそうです。2年ぶりに足を運んだ夏の新潟。ここまで荒廃した田んぼを見るのは初めてだったのでショックを隠しきれませんでした。

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通常の田んぼはこのようになっております。自慢ではないですが僕の祖父母は足を悪くしているにも関わらず田んぼに通い毎日草を刈っております。祖父の米は表彰されている米で僕の誇りです。

先ほどの画像と今の画像。比較してみると如何に雑草がはびこり荒廃してしまっているかわかります。嘗ては片道1時間かかる山道も歩けたでしょうが70歳80歳になると流石に体も動かないようです。祖父母も棚田はげんたんにしたと言っていました。朝4時に起きてお弁当を作って田んぼまで歩く。老人ばかりの部落から棚田は消えて行きます。


何が正義かはわかりません。
それでも毎日米を見て手で触れて土を触って臭いを嗅いで風や雨や日の光を肌で感じるからこそおいしい米をつくることが出来ると農家の人間は口を揃えます。

デジタル農業が発展する一方で本当の本物を作れるのは圧倒的な経験とそこから来る第六感を持ったアナログの農家なのかもしれません。僕はいくら水や土の水分調整をし気温や湿度をミリ単位で調整しても作れない味がアナログにはあると思います。


しかしそうした味を楽しめるのもそう長くは無いかもしれません。


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