誰に”価値”を提供したいのか考える。


こちらのCMを見ていただきたい。
「なんだこれは?深夜番組の安いCMか?」と思われた方も居るのではないだろうか?

実は一切そんな事無い。
寧ろ非常に優良なわかりやすいCMの例である。

これは情報処理能力が落ちたお年寄りのために作られたCMなのだ。「伸びて縮んであなたを助ける杖」これしか情報は盛り込まれていない。だからこそ何が伝えたいのかわかりやすい。


こちらの動画もお年寄り向けのCMである。
埋め込みが禁止されていたので敢えてリンクではりつけさせていただきました。これも非常に良いお年寄り向けのCMである。実はこの手のCM、アメリカでは主流なのだ。

実はお年寄りにとってBGMも文章を聴き取る上で邪魔な物となる。
アメリカの保険のCM等はBGMもなく、パワーポイントのスライドみたいなものが主流なのである。今の技術をもってすればもっとかっこいい映像も作れるが、音と情報が雑多となったCMはお年寄りにとってはノイズにしかならない。


逆に我々若者が以上のようなCMを見た際にわくわくするだろうか?
否。絶対にわくわくしない。っていうか寝ると思う。

こちらの携帯電話のCMは次から次へと情景が変わってゆく。
注目の機能を激しいBGMとかっこいいアングル変換と共に伝えて行く。見ていて非常にわくわくする。

が、それは若者向けの物だからである。
自分が老人になり目が見えなくなり耳が遠くなって来た際に先ほどの携帯電話のCMをどう思うだろうか?おそらく携帯電話のメリットがなにも伝わって来ないのではないかと思う。


「紳介さん」「携帯電話」を比べるとずいぶんとCMに差があるように思える。

伝える相手によってこれほどまでにアプローチ手段も変わるのだ。何をするにせよ、伝えたい相手が誰なのかな?って考えることは非常に大切なように思える。

歌を歌い音をつくり出す身、ホームページやシステムをデザインする身として最新の技術や格好良さは時に「不自由を生む」ことをしっかりと覚えておきたいと思う。


【以下追記部分】

少し寂しいが、ボイスパーカッションの音はアカペラのハーモニーを楽しみたい方にとってはノイズにしかならないのかもしれない。

長年老人ホームで働く母曰く、お年寄りの方によってはボイスパーカッションの音色が害である場合もあるらしい。当然声だからこそ耳や心臓に優しい音色に調整できるのがボイスパーカションの良いところでもあるが、やはりハーモニーを楽しみたい方にとっては邪魔な音でしかないと僕自身も認めざるを得ない。

圧巻のソーラン節に感動するお年寄りを見ていると、僕ももっとボイスパーカッションで老弱男女問わずお客さんを元気に出来るように頑張れたらなと思う。その為にも色んな音で色んな人のニーズに合わせて演奏できる技術も磨きたい。


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