毎日来てくださっている方は昨日ぶり
今日が初めての方ははじめまして
お久しぶりの方はお久しぶりです。
どうも。
mokabuu.comです。
先日からざわついている記事があります。
そうです。
参考:【アカペラ】本当に日本人に無声パーカスは無理なのか?!
このとんでもないタイトルの記事です。
しかしここでも本当に言いたい事を伝えるのって難しく
まだまだ伝えきれていない事が多いのです。
なので斯くなる上は!
僕がイイタイコトを箇条書きにしてみたいなと思います。
日本語は母音・子音ともに音が少なすぎる言語です。
ー | 英語 | 中国語 | 韓国語 | 日本語 |
---|---|---|---|---|
母音の数 | 10 | 5×4声 | 10 | 5 |
子音の数 | 24 | 25 | 19 | 14 |
参考記事 | 発音記号.comさん |
見ての通り日本語には圧倒的に母音も子音も足りていないのです。
なのでまあ単純計算すると無声パーカッションをコピーする際に
英語の子音の発音が出来ないと表現出来る音が10個少なくなってしまうことになります。
またまた日本語シリーズです。
皆さん。
「太陽」と日本語で発音してみてください。
この時「ta」を「t」と「a」に分けて発音できますか?
出来ませんよね。
これが日本語と言う言語です。
それに対して英語は出来ます。
“sun”を英語で発音する際には
“s””u””n”と発音できます。
日本語って子音を単体で発音出来ない言語なんです。
その特性も把握した上で
英語的なパーカッションを演奏するなら
英語的発音の練習もしないとダメだと思うのは僕だけでしょうか?
参考:SINGERS.COM
あの松岡さんの楽譜も買えてしまう最強の海外サイトです。
僕もよくお世話になっております。
さて。
初めて僕がここで松岡さんの楽譜を購入した時でした。
僕はビックリしすぎて腰を抜かしました。
コーラスが”uh”ではなく”oo”と書かれていたのです。
“oo”はVowel Pairsと言って母音2音で1音になる母音です。
日本語には無い英語ならではの音です。
参考:http://www.tipsonlineenglish.com/35/
上記の参考サイト通り
“oo”と書かれている箇所でVox Oneのコーラスは
口を”お”の形にして響かせながら”うー”と歌っています。
コーラスは原曲の口の形を研究し母音の発音までしっかり練習しています。
じゃあボイスパーカッションは発音の練習しなくて良いのか?
僕はそんなわけがあってたまるかと思います。
RockappellaのJeffは喉にマイク貼っていますよね。
僕はあれは一種の有声だと思うのですが、まあそこはおいておいて
パーカショニストはJeffが喉でならしている母音が何の音か聴き取れるのかと言う次元のお話なんです。
無声でJeffをコピーするっていうのはあの音発音できるのかっていうお話なんです。
“英語が発音出来ないから洋楽ではパーカス・・・”なんてお話は間違っても無いと僕は思っています。
次にベースを見習いましょう。
パーカスの皆さんは”dm”と”dn”の違いわかりますか?
っていうかなんならVox Oneの楽曲ではベースも
“doom”とか”doot”とか”oo”の発音してますよ。
脱線しました。
ここで今度は子音への意識について言いたいのです。
mock(馬鹿にする)
nock(矢の頭)
とそれぞれの英単語を発音してみてください。
mは口を紡いで・nは口を開いたまま発音したアナタはホンモノです。
ベースは”dn”とか”dm”の使い分けでこういう子音の細かい表現やってるんですよ。
じゃあパーカスはどうなのか?
果たしてそこまで聴いて耳コピしているのか?
はたまたそこまで意識して歌っているのか?
ドラムラインを作り込んでいるのか?
次に僕はアカペラバンドTRY-TONEさんを例に挙げたいです。
TRY-TONEさんは非常に魅力的な楽譜を作られます。
だから僕はTRY-TONEさんが大好きなのです。
ところでTRY-TONEさんの楽譜って
何語か分からない言語で書かれていませんか?
“Dad Daらd Da Dad Dad Da ba る Dad!”
うわ!遂に“!”ついちゃったよ!
しかも英語と日本語が混同している!!!
ってな楽譜です。
日本に無い音は英語で書いているのでしょう。
“らd”が“rad”や“lad”ではなくて”らd”な理由を
今後是非お聴きしてみたいですッ・・・!
と、まあ少なからずコーラスも
子音や母音をこれだけ意識して意識的に歌いわけているのです。
「ボイスパーカッションもやれよ?」ってなお話なわけです。
さてさて。
ここまでコーラスやベースのスキャットばかり追って来ましたが
ようやくここでパーカスの楽譜を開くターンです。
Rag Fairの公式譜!
おっくんのパートにスキャットは・・・。
ふられていない!笑
確かどっかでパーカスにスキャットが振られた譜面を
見た事が無いような気もしなくないです・・・。あれれ・・・。
まあ。
その時の事を記憶ベースで綴ると、
振られているスキャットと
おっくんがチョイスしたサウンドはかけ離れていました。
おっくんはバスを楽譜に記載された”b”ではなく
“du”とか”dun”と打っていました。
もちろん本物のドラムと言うお手本があってのボイスパーカッションなので
音なんてぶっちゃけなんでも良いのですが全ての音が”pf”ではないですよね。
“vf”の時もあれば”psh”の時もあるし”kf”や”p”の時もあると思います。
それぞれのスキャットが持つ表現の意図を組んで生のドラムと照らし合わせ
しっかりとそこを使い分けてこそボイスパーカッションパートだと僕は思います。
その上でしっかりと子音でも日本語には存在しない母音でも音程をつけようぜってのが僕もメッセージです。
今まで音程について言及する記事が多過ぎて
語弊を招いてしまったのは僕の反省点ですが
「日本人の子音=音程が出ないからダメ」なのではないです。
寧ろそれが1番分かりやすい壁であってこれは努力次第ではなんとでもなります。
ようするに慣れの問題なので。
どちらかと言うと
子音や日本語にない母音を聞き分けて正しく発音する方が
よほど難しいと僕は思います。
その上でしっかりと音程やピッチを意識するから
尚難しいものなのだと。
ここまで発音や音程や音色について引っ張っておきながら
やっぱりドラムといったらグルーヴが命だと思います。
そしてそのグルーヴを出すためにも音色は大切な道具なのです。
どれだけ余韻を残すのか
どれぐらいアタックを出して行くのか
どれぐらいの速度感で叩くのか。
発音ってこのグルーヴのためのものと言っても過言ではないです。
じゃあ同じグルーヴでていれば良いじゃんと
思われるかもしれませんが
コーラスのスキャットが違うと曲の雰囲気かわりますよね?
それと同じなんです。
パーカスのスキャットが違うと曲の雰囲気は変わります。
パーカスは6人目のコーラスなのです。
パーカショニストに“音色厨”なんて言うと嫌な顔されますよね。
それぐらいパーカショニストが執拗に音色に拘るのは良く無いとされています。
が、僕はある程度音色にも拘った方が良いのではないかと思います。
リードボーカルが発音について指摘されるのと同じように、
ベーシストがスキャットをコピーするのに尽力するのと同じように、
コーラスが原曲の口の形を真似するのと同じように、
パーカショニストもまずはしっかりと
原曲の演奏を目と耳で観察して
音のコピーも試みた方が演奏の幅も広がりますし
耳も肥えると僕は思うのです。
“音色厨”のベクトルにもよりますが
リードやコーラスが英語の発音を指摘されて練習するように
パーカスもある程度はちゃんと発音に拘りましょうよ。
音とり
⇒パーカスにも音程はつけるべきです。
ピッチ感・相対音感
⇒パーカスにもピッチ感覚はありますし大切です。
発声練習
⇒パーカスも複式呼吸しないと音が浅く小さくなりますよ。それに喉にかける音を使う際は喉を暖めないと良い音はなりません。
発音練習
⇒先ほどから何回も書いたようにやりましょう。
表現の練習
⇒オーケストラからロックバンドまで幅広いジャンルでドラムも表現に加わっています。簡単なところだとフィル中のクレッシェンド等でしょうか?
暗譜
⇒他のパートへの影響が極めて少ないパートなのでもしかすると演奏出来なくも無いかもしれませんが、組み立てが稚拙になり曲の魅力を120%にすることは困難になりますよね?
and so on…
ってなかんじで他のパートが練習でやっていて
パーカスだけがやらなくて良い練習など無いのです。
じゃあそれを踏まえた上で
パーカスもしっかりと発音を意識出来ているだろうか?
意識するだけでなく発音出来ているだろうか?
パーカスもしっかりと音程コントロール出来ているだろうか?
しっかりと楽譜が頭に入った上で適切な演出が出来ているだろうか?
大事です。
これらに加えて
無声パーカスを演奏する上では生まれの問題で
子音や日本語には無い母音の認知や発音に大きな壁があるため
なかなか原曲そのままのクオリティで洋バンドのカバーは
難しいと言うのが今までの記事の言わんとしていた内容です。
もしも10を越える母音と20を越える子音を駆使して
細やかな発音の差異やピッチ感を武器にして
曲を演出する無声パーカスが日本語onlyの奏者の中にいらっしゃったら
大変申し訳ございません。
その時は私の無知を恥じたいと思います。
でもそもそも
日本語の子音がこれだけ少なかったり
母音の数ですら英語に対して劣っていたり
その英語の発音の細かい違いなどを
ちゃんと把握しているボイスパーカショニストって少ないように感じます。
そういった意味でも
ボイスパーカションだけではなくコーラスやベース
そして機会があったらアレンジメントにまで手を広げてみて
初めて知る事って意外と沢山あるのではないかと僕は思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。もしこの記事を気に入って頂けたようであればシェアをお願い致します。非常に励みになります。