【アカペラ】採譜と編曲の違い〜僕が思うデキる楽譜作成者の考え方〜


編曲が早いのは雑な証拠
たまにSNSを観ていると「最速編曲王」を語っている輩を見つけます。

誤解を恐れずに言ってしまうと僕は「お前!なんちゅーことしてんねん!編曲ってそういうものじゃないだろよ!おい!」と思いながらtweetを眺めております。

が、まあ編曲に関する価値観を人それぞれだと思うので、僕なりに「採譜」と「編曲」への時間と言うリソースの割き方の理想論を書いてみようかなと思います。



採譜は早さが命
僕は採譜は早さが命だと思っております。
それは何故かと言うと既に答えがありそれを聴き取るだけのキャッチアップ作業だからです。

採譜は編曲と違い常に答えが用意されております。
つまり編曲と違ってしっかりとした基準をもって答え合わせが出来るわけです。

ここに僕が早さを押す理由があります。
1秒でも早く楽譜をバンドに卸してバンドで答え合わせを行うべきだと思うのです。
どんなに優れた耳を持っていても人間である以上ヒューマンエラーは起こります。
なので採譜は採譜者を信じきるのではなくある程度懐疑的に楽譜を眺めるべきです。
そして皆で完成を作って行くものだと思うのです。

更に先述したように採譜はキャッチアップです。
なので考えて答えが出なかったら違う人に任せるべきだと思うのです。

だってそうでしょ!
「ドレミラシ」の和音が聴き取れなかったら何回聴いても聴き取れませんよ!
聴こえる人は1回2回聴けば響きで「ああこれは13thかな」と予想出来ます。

聴こえない人は何回聴いても聴こえるわけがないんです。
だってインプットが無いんだから。
仮に聴き取れたとしてもそんな状況で内声のつみわかります?
余程はもってなくって単音単位で聴こえるなら話は別ですよ?

でも皆さんが採譜するような、
例えばTRY-TONEの和音やVoxOneの和音なんかは響きである程度聴き取れなきゃ正解は出ませんよ。

だったら虫食いでも早い段階でバンドに卸して
皆で協力してそこの音を聴き取ったら良いじゃないですか!
バンドはチームなんですから、ね!

今聴き取れなくても
皆で聴き取ってそこでその和音を覚えてハモって体感して
次聴き取れるようになれば良いんですよ!


編曲はある程度暖めろ!
それに対して編曲は0ベースでの作業になります。
つまり1枚の絵を書くような作業になるのです。

さて。
もしも学生の皆さんでしたら今日のバンド練でバンドで絵を書いてみてください。

1人は目。
1人は鼻。
1人は口。
1人は耳。
1人は髪の毛。

そして最後の1人は輪郭。
そこに各々が書いた顔のパーツを並べてみてください。

これが共同編曲作業です。
1人の人がしっかりと全体像を練り上げて細部に拘っていないのでろくな絵にならないかと思います。
個々のタッチの癖などもバラバラなので個性と個性が喧嘩しあっているのではないでしょうか?

なので編曲は1人の人間がしっかりと楽譜を作り込む必要があるのです。

そして先述したように編曲は0ベースです。
つまり曲や原曲のアーティストについて調べるところからはじめるのが理想です。
このプロセスを踏むためにはまず楽譜を作る前にも一定の準備期間が必要です。

つまり本来ならば編曲は短時間で終わると言うのはおかしな話なんですよ。
優れた絵画がたった数時間で仕上がりますか?無理でしょ?
どれだけ早くてもせめて数日はかかるものだと僕は思っております。

中には音楽センスに恵まれた天才も居て
そういう人は1日で優れた楽譜を産み出してしまうのもまた事実ですが…。

※GLAYの誘惑は1日で出来たらしいです…まじか(笑)


まとめ
偏に楽譜を作ると言っても採譜と編曲ではまったく別の作業になります。

しっかりとその楽譜を作ると言う行為に隠されている本質を見極めることが出来ないと、お門違いでズレた作業になってしまうのではないかなと僕は思っております。

まあ勿論これは僕の考え方人それぞれ違った価値観があるかと思いますが、採譜や編曲について考える機会になったら凄く嬉しいなと思いつつ記事を書いてみました!

特に良い意味でまだ固まった価値観やコテコテの固定観念に捕われていない1年生には1度考えてみて欲しいなと思いますッ!

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