JAM2014の2次審査の総評を踏まえて。


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実力不足もあり僕は結局4年間JAMの出場の機会は逃してしまいましたが、毎年総評は読むようにしております。

今年もそんなJAMの総評が公開されたので記事をかいております!
どうも!

参考:http://ameblo.jp/jam-acappella/entry-11941298686.html



【①オリジナリティーを感じさせるバンドが少ない】

これは昨年も元TRY-TONEの北村さんがおっしゃっていました。それに関連して書いた記事が先日Buzzったばかりなのでこの場をかりて紹介させていただきます。

アカペラサークルの先輩がシェアしてくれたツイートをそのまま埋め込ませていただきました。

完全に僕の個人的な価値観ですが、僕は完コピのバンドの演奏を聴くするぐらいなら原曲を聴きたいと思っております。原曲を自分たちなりに落としこんでどうやって料理するかが醍醐味なんじゃないかな?と。

なので僕はプロの楽譜をカバーした際に…。
そうですね、じゃあ例えば僕の大好きなvoxoneをコピーしたとしましょう。

「最初聴いた時voxoneかと思った!」

と言われたら物凄く侮蔑されている気持ちになります。
まあ侮蔑と言うと言い過ぎなのですが、本当に悔しい気持ちになります。プロだって自分たちの為に楽譜をつくっているのですから、その楽譜を完コピしたところでまず自分たちの音域や得意不得意にあっているはずが無いですし、それにそこに自分たちなりの表現を入れて行かないとゆくゆくは制度の高いだけのコピー機になってしまいます。


【②強力なリードがいないバンドはそこそこの評価で終わってしまう】

おそらく幾見さんはギタリストだからこそそう思ったのかも知れません。僕はロックバンド出身なのですが、ロックバンドをやっているときは「魂」を気にする人が多かったような気がします。

さて。ここでも僕の持論を。
上手いリードってなんやねん!って事ですよね。僕は大前提として音があたっている事だと思います。

4年間アカペラをやってきて、アカペラサークル界隈で有名な名立たるリードボーカルの演奏をアカペラ畑の外の人間に聴かせた際に「音程が悪い」と言う指摘を頂く事が多かったように感じます。特に最高音暗かったりすると致命的に聴こえてしまうようです。

それと声だけで演奏するからこそ、リードのピッチ感が悪いとハーモニー全体が気持ち悪く聴こえたり、リズム感が悪いと拍とびが顕著に目立ったりしますよねアカペラって。

とりあえずリードボーカルには、歌詞解釈と楽譜の解釈は最低限して欲しいなと思うのがアマチュアながらにアレンジをしてきて思った事でしたし、とやかく御託を並べたものの僕自身が全くリードをとれないので「ネイマール理論」は耳が痛かったです。


【③もっと自分たちで曲を研究し強弱を研究する事も大事な解釈】

僕もそう思います…。耳が痛い話です。
ここで僕はコードがこの上なく大事だと最近思っております。PentatonixのKevinとかコードの上でちゃんとフィルを打つんですよね。例えばsus4を使う時。Kevin君は盛り上げるだけ盛り上げて解決した瞬間にいなくなったりするんですよね。

曲の解釈と研究。
確かに足りてないかもなと思いました。耳が痛い話です…。

総評を読んでいて、アレンジもちゃんと1曲通してコード進行に伏線張れるようになったら良いのかなと思ったり思わなかったりしました。


【④個人技を身につけうまくなる事】

僕はボイスパーカショニストなのでボイスパーカッションの視点から。

上記③に関連して。ボイスパーカッションって「センス」って言葉で片付けられがちですが、しっかりと音楽的に打とうと思ったら相当勉強して相当耳を鍛えなきゃ何だなって思いました。

Kevinばりのビートボックスの練習の前にKevinになるには音楽理論を学ばないとなんだな、と。


【⑤オリジナル曲で出演するバンドが登場することを強く望みます】

ここから先はRag Fairの引地洋輔さんの総評です。

オリジナル曲僕も気になっていました。
高校生のロックバンドとかだとありきたりのコード進行で不格好ながら一生懸命オリジナルソングを歌っていたりしますよね。それがアカペラバンドになるとなんでオリジナル曲をあまり歌わないのかなと気になりました。

確かに僕も採譜や編曲はしますが、バンドの為にオリジナルソングを書いた事はありません。別に書こうと思えば不格好ながら曲はかけますし、歌詞だってつけられます(いつも拙い文章ですが一応第二言語習得のゼミにいます)。

確かにオリジナルソングをやろうというブレークスルーはなかったな、と思いました。

たぶんプロの楽曲の方が格好良く聴こえてしまうからそっちに甘えてしまうのかも知れないですね…。耳が痛かったです。


【⑥ビートボックスが「全体サウンドの中でどういう効果を与えるか」はもう少し考える余地がありそうです】

そうですよね!
Rag Fairのおっくんもピッチや音程をあわせてパーカスを打つために、Rag Fairは必ずベースからレコーディングしていたと言います。

参考:RAGFAIRは何故ベースからレコーディングするのか?

最近マイク覆って自分だけ聴こえれば良いパーカショニストや、ピッチや音程がぐちゃぐちゃで曲の邪魔しかしないパーカショニストが増えているようには感じていました。しかもどれだけパーカッションに音程つけてピッチあわせても誰も気付いちゃくれないんですよ!!!

特にパーカッションって和声とかに比べてあまり知られていないような気がします。サークル内外の審査員の皆さん!もっとボイスパーカッションの音程もストイックに見てください!!!

正直者に愛の手を!笑

※ちなみに僕はPentatonixはクラブサウンドなのでバスは重ければ重い方が良いと思っています。

※クラブサウンドなので電子音も使うべきだと思っております。

※だからビートボックスを使うのだと思っております。

※でもKevinはちゃんと電子音や風にも音程つけてますよ!審査員の皆さん!!!


【⑦ベースの低域のブースト感が強すぎて、元来アカペラが持っている和声の魅力が失われる】

参考:【アカペラ】PentatonixのRather Beが日本で撮影されている!

まさにこの記事で書いた事が書かれていて嬉しかったです。
PentatonixのAviは化け物じみた低音で注目されがちですが、コーラスの4人目バスとしての技術が半端ないのです。むしろAviの凄いのはそっちです。

Pentatonixがクラブサウンドのミュージックをやっているからこそワンポイントワンポイントで重いシンセベースの用な低音を出しているだけです!

ちなみに僕はHome FreeのTim Foustは「凄い!」けれど「上手くは無い!」と思っております。あれこそまさにですよね。いやね。Timの曲だったら上手いんですよ、彼のベース。でも曲を作る上で邪魔じゃないですか?カントリーでしょ?それクラブサウンドじゃないでしょ?と思わされる局面が多々あります。Sing-Offで最初聴いたときは凄い良かったんですけどね。最近やりすぎもあってHome FreeでのベーシングがTimの自己顕示欲の塊みたいになってきてしまったのがちょっと残念です。もし良かったら本物のカントリーミュージックのベースとTimのベーシング聴き比べてみてください。

僕の相方のあいらくんは和声のゼミにいまして。
この引地さんの総評を読んだ瞬間に相方のベースがあいらくんで良かったと思いました。


【⑧オールユニゾン、休符など、あえてハモらない部分を作ることで、曲の中でピークを生み出す手法もぜひ考えてみてください】

Rag Fairらしいな!と思いました。
僕が一番好きな曲”at the circle / Rag Fair”でも1メロのコーラスは確か全員「ソ#」で入ってきます。

この曲だけみてもブリッジのところで「だれかの」だけハモリ、「ふとした優しさが」でリード1人になる等の手法がとられているのです。Bメロでコーラス全員が独立した動きをすることで「まわっている感じ」を出したり、サビは上4人が字ハモだったり。

やっぱりアレンジをする上でプロの楽譜の研究って大事だなと思いました。
そしてRag Fairのファンなだけに、この総評を読んだ時に「ぽいな」と思いクスっとしてしまいました。笑


【⑨ハーモニーを複雑化しないほうが良い場合もあります】

以前JAMへの出場経験もある他サークルの先輩と歌わせていただいたのですが時として「ritや難解な和音が気持ちいいのは自分たちだけ。それは自己満足。」と言う旨のコメントを頂いた事があります。

使いたくなっちゃうんですよね!知っていると!難しい和音!

でも確かにそれが一般的に聴いていて気持ちいいのかどうなのかは再考の余地があるなと思いました。その曲がどういう曲なのか歌詞解釈をしてその上で音をぶつけるのか、それともオクターブで音を被らせるのかどっちが良いのか考えなきゃ何だなと。

確かに広く世に出回っている音楽って必要以上に音をぶつけていない気がします。


【⑩お客さんとの距離感】

======以下斜体部引用======

いきなりお客さんに何かを要求するには、相応のエネルギーが必要になります。
無理矢理にならないようにするにはどうすればよいか。もしくは力で無理矢理持っていくのか。
そのエネルギーの源になるのは音楽であり、人だと思います。

======以上斜体部引用======

うおおおお。
耳が痛い。目が痛い。頭が痛い。

僕にとって痛い話です。

今まで幾度と無く唐突な曲中MCをやってしまった記憶があります…。
幸いうちのバンドには優秀なピエロがいたので彼に託す事で乗り切ってきましたが確かにごもっともです。

「無理矢理にならないようにする」

気をつけます…。


【総じて】

いやあ。毎年JAMの総評は耳が痛いお話が多く大変ためになります。
そして「持論」と「JAMの総評」の相違を比べる事で自分が思っている事はどれぐらいプロの音楽家の方から見た時に全うな持論なのか検証することが出来て面白いです。

言ってしまえば僕の意見なんてアマチュアの戯れ言なのですよ!
それでもそんな戯れ言がプロの方の総評を完全に一致したら嬉しいですよね。

一瞬で自己肯定欲が満たされます(笑)

JAMの総評は読むだけでアカペラ生活をより良いものにしてくれる魔法の総評です。是非アカペラーの皆さんは一読してみてはいかがでしょうか?

参考:http://ameblo.jp/jam-acappella/entry-11941298686.html


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