ペットショップのクリスマス商戦に思うこと


クリスマス大特価の動物

先日、家族で出かけた際に商業施設に入っていたペットショップにデカデカと「クリスマス大特価 柴犬 98000円」と書かれたポスターが貼られていました。

どうも!

このポスターをみた時に「柴犬が980000円は安いな」と思った自分に嫌悪感がさしたのと、動物の命とペットを商材にした事業について悶々と考えるきっかけになったので記事を書いています。


僕はペットショップは肯定派

たまに「動物の命は尊い!だからこそ購入される前に入荷すべきで無い!」と言う意見も目にしますが、僕は実はペットショップには肯定的です。

と、言うのもブリーダーを事業として成り立たせるためには、安定的な需要があり、安定的にペットを供給して収益が得られる仕組みが必要です。「ペットの命が大事」と言う意見には同意しますが、いつ発生するかもわからない需要のためにブリーダーさんを塩漬けにするのは反対です。

それはちょっと消費者に都合が良すぎる理屈だと思います。


案件ひとつあたりの収益を拡大すべき

一方で僕は命のバーゲンセールには反対です。なので、ブリーダーさんやペットショップのビジネスモデルを見直すべきだと思っています。ペット事業のエコシステム全体のテコ入れを提唱します。

薄利多売になってしまうと、命のバーゲンセールが始まります。なので、僕はペット購入の金銭的なハードルを上げて、一案件あたりの収益を大きくするのが良いと思いっています。究極的には「貧乏人はペットを飼う資格はないと言うのか?(怒)」と言う声も聞こえてきそうですが、白黒つけるならば「はい、そうです。」と言う意見です。

現状、国や自治体が動物の医療費を負担してくれる仕組み(人間の子供に対するような仕組み)は原則ないと認識しています。そうなってくると、愛するペットに何かあった際は個人の財力が提供できる医療の天井になってしまいます。例えば、酸素吸入や緊急手術が必要になった際に、そのお金が出なければ見殺しにするしかないのです(残酷な表現になってしまいますが…)。

なので、確実にペットのお世話ができる財力を持つ人をターゲットにして、ペット事業を支える目的も含め、お金を落としてもらう方法が良いのではないかと思うのです。

少なくとも、ペットローンは廃止すべきだと思っています。極端かもしれませんが、ローンは広義には借金の一種(足りない金を立て替えてもらってチミチミ返済していく支払い手段)だと思うので、先述の理由から、命のお迎えには使うべき/使わせるべきではないと思っています。


柴犬98000円に思うこと

もうこれは結果論でしかないので、僕は柴犬98000円は否定しないです。それで、そのワンちゃんがクリスマスまでに家族ができれば良いと思います。

でも、中長期的に同じことが起きないように仕組みは見直していくべきだと思います。柴犬98000円でペットショップやブリーダーが得られる収益は少なすぎます。もちろん、売れ残ってしまったワンちゃんに家族ができるようにするための最終手段なのだと思っています。

それでも、そもそも売れ残ることがおかしいと思うのです。薄利多売のビジネスモデルのもとで大量入荷するのではなく、しっかりと1匹1匹に向き合えるような収益モデルを確立しない限り同じことが発生し続けると思います。


最後に・・・

実は同ペットショップにはフェレットも販売されていました。こちらも例によってクリスマス大特価(4万円)です。そのフェレットはアクリルボックスのケースに入れられて、ハムスターやモルモットと同じような飼育環境で売られていました。

これ、フェレット4匹のオーナーから言わせてもらうとほぼ虐待ですからね?

フェレット1匹20万円でも良いと思うんです(事実ポン太は21万円でした)。それでしっかりと店舗にいるころから1匹1匹に向き合ってお世話や躾して、幸せな家族に巡り会えるように送り出せるのであれば、この値段は何にも変えられないものじゃないですか?

僕がフェレット専門店や某国内ファームを支持する理由もここにあります(でも某専門店はもうちょっと飼育環境を良くしてあげたほうが良い気もするのでもっと価格帯を攻めても良い気がしますが)。

ちょっとクリスマス前に気分の悪い記事になってしまいましたが、問題提起のために発信させていただきました。まずはできるところから、自分と縁のあった子達は大切にしたいと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございます。もしこの記事を気に入って頂けたようであればシェアをお願い致します。非常に励みになります。


コメントを残す