文字通り僕は毎年冬に行われている冬のサークルライブ、通称冬コン(冬コンサート)が大好きです。
アイキャッチの画像は僕がそんな冬のコンサートでプロデューサーを務めさせていただいた時のものです。風が秋の風に変わり冬が近づいて来た今だからこそ、この記事を書いてみようかなと思いました。
この冬のコンサート、我々のサークルでは初めて1年生がバンドとして出演できる可能性があるコンサートなのです。
なので1年生が1年生だけで作り上げる秋のコンサートから2週間程でオーディションになるにも関わらず、1年生はどのバンドも目の色を変えて初のコンサートのステージを狙いに来ます。
そして2年生にとってはサークル執行期になってはじめてのコンサート。色々試行錯誤しながら各々が一生懸命になり時に衝突しながら各々が最良のものを目指します。
3年生にとっては初めてサークル執行期を引退してから関わるコンサート。後輩との距離感や自身のコンサートへの関わり方を模索しながら、どこまで自分がコミットすべきか悩み活動します。
そして4年生にとっては最後のサークルでのコンサートになるのがこの冬のコンサートです。
つまり1年で1番様々な想いが交錯するコンサートがこの冬コンなのです。そして当然かのごとくそれぞれのモチベーションやそのモチベーションが向く矛先は異なります。それもそれぞれの想いが強いだけに物凄い大きさのベクトルが沢山色んな方向を向くのがこの冬のコンサートなのです。
夏のコンサートと冬のコンサートでは1つ決定的に違うところがあると僕は思っています。
夏コン→サークルを好きになる
冬コン→サークルを嫌いになる
「嫌いになる」と言うと語弊がありますが、夏のコンサートに比べ様々なところに軋轢が生じやすいコンサートだと僕は思っています。
1つは1年生が時分だちだけで秋のコンサートを完成させた直後のコンサートになるので、1年生が「自分たちならもっとこうできる!」と考えるようになるからです。そしてサークルに入ったばかりの右も左もわからなかった頃に行われた夏のコンサートと違い、サークルに入り半年活動した後に行われるコンサートなので1人1人がそれぞれの「価値観」や「抱負」を持った上で臨んできます。
当時1年生だった僕も冬のコンサートでは、自信を打ち砕かれたり・悔しい想いをしていく中でサークルを辞めようかと思っていた時期もありました。
当時1年生だった僕は「代で1番上手いパーカッション」なんて周りからちやほやされていたせいか、逆上せ上がっておりました。そんな中コンサートに出演するためのオーディションで全敗を喫し、ステージに立つ機会を失ったのです。
これはもうショックでしたね。
半ば自信があっただけに、そしてそこそこ練習もしてきていただけに心がポッキリ折れたのは今でも覚えております。そしてオーディションに落ちたからと言ってコンサート制作を休んで良いわけも無く、一ヶ月二ヶ月ぐらい自分が乗らないステージをつくり続ける日々が続きました。
僕はポストも頂いていたので現実から逃げるわけにも行かずほぼ毎日放課後はサークルの為に活動していたのですが、常に「このコンサートがおわったら辞めてやる!」って思って活動してました。
しかし、ひた向きに頑張っている中でとある先輩が声をかけてくれたのです。
「お前は現状ではまだまだだけど絶対に上手くなれるし俺と一緒に歌わないか?」って。もうね、めちゃくちゃ嬉しかったですよ。コンサートにバンドで出演する機会こそ逃しましたが、そこまでの努力を見ていてくれた人が居たってことが僕は嬉しかったです。あれから3年たちますが、その時の事はまだ鮮明に覚えています。
またその半年後に「あの時、舞台作りを頑張ってくれたから。」と別の先輩にプロデューサーの補佐に任命していただきました。この時僕は思ったのです。このサークルにいると何かと「辞めてやんよ!もうええわ!」って思う事が多々あるけれどそれを乗り越えた暁には必ず誰かが見ていてくれるのだなと。
2012年9月から僕がプロデューサーを任せていただいたときから部屋の玄関に貼ってある標語です。
初めてステージに乗れるチャンスだったのに…
執行代のコンサートだったのに…
引退して尚コンサートに出したのに…
最後のコンサートだったのに…
冬のコンサートってどの代にとってもオーディションで上手く行かなかったときの反動が物凄く大きいコンサートだと思うのです。そしてその中でもがき苦しみ葛藤する人も物凄く多いのではないでしょうか?
その中で執行代としての集大成の夏のコンサートに繋げる挑戦をしたり、軋轢が生じる中で何があってもひたすらみんなを好きでいられたり、身の回りで歯を食いしばってひた向きに頑張る姿をいくつも見れたり。
そんな風にひたすらひた向きに挑戦する姿が、色んな感情が交錯するなかで歯を食いしばってひたすら頑張る輝かしい姿が、沢山見られるコンサート。そして互いにそんな姿を見て、「頑張ったね!」と手を差し伸べあえるコンサート。差し伸べられた手をとってはじめて素直に弱みを曝け出せるコンサート。
だから僕は冬のコンサートが大好きです。
※諸事情によりこの記事のRSSツイートはオフにしてあります。
最後まで読んでいただきありがとうございます。もしこの記事を気に入って頂けたようであればシェアをお願い致します。非常に励みになります。