僕は漢字の読み書きが苦手だ
隠すことではないのでぶっちゃけると、僕は漢字の読み書きが大の苦手である。
11歳〜14歳をアメリカの現地の学校で過ごしたため、小学校5年生〜中学校2年生で習う漢字の読み書きが苦手である。
今はコンピューターが普及しており、仕事でもパソコンを使っているため、書けなくて読めなくても不自由することはないし、社会人になってからも日々学んでいるため、今のところ社会に出てからは致命的に困ってはいない。
大学の授業でもレポートは全てパソコンで提出だったため、苦労しなかった。
しかし大学受験は別だ。僕も今から10年前の大学受験では大いに苦しんだ。特に、僕は神の悪戯(学校の都合)で歴史科目を「日本史選択」にしてしまったため、漢字の読み書きが大きなハンデキャップとなった。
今日は、僕のように日本の歴史に苦しめられている帰国子女受験生のために、現役の時はセンター試験の日本史が40点台・偏差値も40台だった僕が、1年の浪人生活でセンター試験の日本史を90点台まで持って行った術を紹介したい。
〔余談〕日本史から逃げたくなかった
ちなみに浪人し母校から解放された僕は「世界史選択」に鞍替えすることも可能だった。
ただ、僕は国際舞台で戦えるグローバルな人間を目指していた。
自国の歴史について聞かれているのに(しかも選択式)40点しか取れない男がグローバルな男と言えるだろうか?
僕は「呼べない」と思う。例え英語ができたとしても、自分の国ことも知らない人がグローバルな人間の訳が無い。程度はあれ、自分の国のことは「教養として知っておくべき」だと思う。
少なくとも選択問題で自国の歴史を40%しか正解できない自分を変えるために、日本史からは逃げたくなかった。
〔攻略法〕覚えることをやめた
僕は「なんでもかんでも覚えることをやめた」。これが僕の攻略法である。
もちろん、キーポイントとなる大事なことは覚えた。ただし「戦国時代・安土桃山時代とかいう武将が領土を広げようと争っていた時代があって、織田信長が良いところまで行ったけど、家臣に裏切られて死んだ。その後、豊臣秀吉が天下統一したけど後が続かず、結局徳川家康が一人勝ちして徳川の時代が200年続いた。」程度である。
ついでにキリが良い「1600年に関ヶ原の戦い」と言う戦があって「ここで徳川派が豊臣派を破った」と言うのもついでに覚えている。
なので、織田とか豊臣とかは1500年から1600年ぐらいの話なんだろうな、ぐらいの覚え方だ。これなら漢字が読めない僕でもギリ覚えられる。
〔実演〕センター試験の問題の解き方
その上で、足りない部分は「地頭」をフル活用するようにした。偏差値40と言う数字をみたときは流石に自己肯定感が下がったが「いや自分は天才だから工夫すれば選択問題なら解ける」と自分を鼓舞するようにしていた。
以下の問題を例に、僕なりの解き方を紹介したい。
【超難問】以下の出来事が起こった順番に並び替えよ。
①種子島時尭は、ヨーロッパ人のもたらした鉄砲の…
②豊臣秀頼の朝鮮侵略の…
③東大寺の再建に協力した宗人の…は、大陸由来の建築方式…
例えばこんな問題があったとしよう。僕ならこう考える。
- 鉄砲は豊臣秀吉が天下統一をする前に織田信長が使っていたはず
っていうか戦国時代に鉄砲はあったはず、それならば①②は確定 - 問題は③がどこに入るかである(①②③ or ③①② or ①③②)
- 普通に考えて、バチくそ戦をしている時に寺の修理に金かける人なんているだろうか?僕の感覚だと、そんな人はいないはずだから③は最初か最後だろう
- たぶん①②③か③①②
この時点で、2択になるのだ。
なので、2択でで外したら運が悪かったと諦めることにしていた。
この時、宗(960-1279年)を知っていれば世話ない。織田とか豊臣は1500年〜1600年ぐらいの話だったので、③が一番最初にくることが分かる。アメリカにいるころSocial Studiesの授業で習った「Song Dynasty」を覚えていれば良いだけなのだが、僕は覚えていなかった。
そもそも宗がいつの時代にあった王朝なのか知っている人も少ないと思う。
ちなみに僕ならこう考える。
- 宗は中国の旧国名(と言うと怒られそうだけど広義では中国史に含まれる)
- 江戸時代になってから、ようやく中国から建築方式が入ってくるとは考えにくい
- 中国とか韓国の技術は、日本史では割と序盤に入ってきている
なので、2択で Betするなら「③①②」である。
ざっくりした知識でも戦える
いかがだろうか?僕はセンター試験のような選択式問題(しかも教科書レベルの知識)であれば、ざっくりとした流れと重要人物や出来事さえ覚えておけば、あとは確度の高い2択までは絞り込めると思っている。
少なくとも僕にとっては、徳川家の歴代の将軍の名前を全て漢字が書かされるよりも、余程勝算があった。
そして、この頃から行っている「知っている情報をもとに正解を絞り込んでいく行為」は、今のコンサルタントとしてのキャリアにおいて大きなリターンとなっている。
勘で正解すると「運が良いだけ」のようにも思えるが、それが「最もらしい根拠をもとに導かれた確度の高い勘」であれば、僕はそれも「日本史の実力」だと思う。
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