少し僕の友人の自慢をさせて欲しい。
僕には愛明と言う友人が居る。彼はフィリピン人みたいな顔をした毛が濃い男なのだが、大学1年生の頃からの同じマンションの友人である。実際に彼のボイスベースを聴いて、彼と多重録音を一緒にして、彼にアカペラサークルに引き込まれなかったら今の僕は居ない。
彼には色々感謝をしている。
実際に2012 Winter Concert 紅白歌合戦の時もアシスタントプロデューサーとして一緒にコンサートを作り上げてくれた。
その時の彼の名言を一個紹介したい。
「僕は0から1は作れない。だけど1を10そして100にしていく力はある。プロデューサーのhogehogeが考えた1を僕が100にします。」
就任挨拶のさいにこんな感じの事を言っていた。ものすごくかっこいい。僕が女の子だったら好きになっている。が、残念ながら彼はインド人みたいな顔をした男で、僕も男である。残念。
そのとき彼は確かに僕に「0から1を産み出す力がある」と言ってくれた。僕はその言葉を信じて、0から1を産み出す力が重視される傾向に有るコンサル職やエンジニア職を志望しているところも少なからずある。
しかし最近気がついた。
実は僕は0から1を産み出すのがさほど得意では無いかも知れないと言う事に。
僕が得意なのは0.01の誰の目にも見えない因子を見つけ出してそれがみんなの目にも見える1と言う姿にしてあげることである。全く0のものから1を作る事はできない。
分かり易く言おう。
ガラパゴス携帯を渡されたとしよう。ガラパゴス携帯を使う中で、「ミニプロジェクターと熱探知による新しい通信端末」や「全画面フリック入力の端末」程度なら僕の脳でも思いついた自信がある。僕は別にジョブスちゃんにも負けない変態である。ごめん、過信した。笑
しかし、僕は「デバイスと通信」という枠から離れて携帯電話に変わる遠方に居る他者と繋がる手段が思い浮かばない。つまり既存の「通信と端末」から離れ0から1を創り出す事はできない。
小型ICチップを用いて云々などの「端末と通信」を使った手段なら星の数程アイディアは出てくる。しかしその枠から一度離れられない限り0.01から1を創り出しているような気がしてしまう。
0.01が見えるのは僕の強みだ。
それをどんどんみんなが見やすい1にすることで貢献出来る。
しかし僕にはもっと強い強みがある。
何も0を考えるのではない。0から1を産み出すのでもない。
スタート地点で100に立ち天の邪鬼に成り下がることである。
「ガラパゴス携帯電話に変わる他者とのコミュニケーション手段を提唱しろ」
これは過去にSFCの入試でも問われた問題である。
と言われた時に多くの人はスマホであったりそれに準ずる最新鋭の端末を考えたと思う。
この年の僕の答えは「通信手段に頼らずに顔を見て話す事こそが真のコミュニケーションである。」と言うものだった。しかも升目を無視して英語で書いて来た。
枠に収まらない因子は基本的にはやっかいものであるしうざがられる。しかしだからこそ本番の入試でこの解答が出来るのはおそらく何十人も居ないだろう。これが0.01から1を創り出せる、いや、そもそも0からスタートせずに変なところからスタートできる僕の強みなのかもしれない。
最後まで読んでいただきありがとうございます。もしこの記事を気に入って頂けたようであればシェアをお願い致します。非常に励みになります。