Twitterでこんなん見つけました
高校生のお小遣い「月5000円」が多いか少ないか、という議論がトレンド入りしていました。僕はお小遣いを足りないと感じたことはほとんどありませんでしたが、母から受け取ったお小遣いを父に有利子で貸して増やしていました。貸付額が一定額を超えた時、利子だけでお小遣いを上回りました。
— 実家が全焼したサノ🏠 (@sano_sano_sano_) September 27, 2020
高校生の小遣い5,000円と言う字面を見て、おもわずこのツイートに引かれてしまった。
と、言うのも(僕の記憶では)僕の高校生のときのお小遣いは5,000円だったからだ。
お年玉と言う、高校生の賞与を12分割して大事にしておけば5,000円で明らかに不足していたことはなかったと記憶している。
もちろん、お金はあるに越したことはないので、もっともらえるのであればもっと欲しいものだったが。
各家の小遣い制度
さらに興味深かったのは、リプライ欄である。
各家の小遣い制度が記載されており、理想の小遣い制度を考えるきっかけとなった。
我が家はもっぱら「ベース+成績によるインセンティブ」だった。
なので、僕のお小遣いは5,000円だったが、模試で良い成績をとると親父から「ご褒美」が出ていた。
僕の場合は成績不良児だったのでインセンティブを目にする機会は少なかったが、弟はインセンティブでだいぶ儲けていたように思える(でなければ中学生が一眼レフなど買えたはずがない)。
これには賛否両論あると思うが、僕は「賛」である。学生の本分は勉強なので、与えられた責務をしっかりとこなした際にはご褒美があって然るべきである。そして逆もまた然りだと思う。
幼い頃よりインセンティブと言う考え方を持ち込んでもらえたおかげで、今の仕事を頑張れていると言っても過言ではないかもしれない。しっかりと責務を果たして、特出した成果を挙げた際に「ご褒美」がもらえるのは仕事においても同じだからだ。
「頑張った分だけしっかりと評価される」「結果が出るまで努力しなかったやつはご褒美なし」は厳しいようで、大人になってから自分の身を救ってくれる形となった。
自分が親だったらどうするか?
僕は「インセンティブ」だけでは少しぬるいと思っている。
実際に自分が苦労したからだ。社会人になると「成果がご褒美に直結しない」ことも出てくる。
なので「原資」と「投資」の考え方をお小遣いに入れてみたいと思っている。
例えば、学期間通して駿台記述模試で全国1桁台の順位を取り続けたとしよう。これは当然「ご褒美」に値する素晴らしい成績だと思う。別に勉強でなくても良い。「野球部の息子が県大会無失点で甲子園出場を決めた」でも良い。高い目標を立てて、それを実現したことが素晴らしいのだ。
原資
ただし、家の財政によってご褒美は変わってくると思う。社会人になっても賞与は会社やチームの原資に左右されるのだから、家庭ではお父さん・お母さんの収入に左右されてもおかしくない。
なので、
- お前の成績は素晴らしい!特別にお小遣いだ!
- でも実はお父さんは今期仕事がうまく行かなかったんだ…。
- だからお父さんは3ヶ月お小遣い減額だッ…!
- 今回の特別お小遣いは減額された分の¥30,000で許してくれ!
とか。若干、生々しさは残るものの、子供はきっと「お父さん(上司)の成績があがらないと自分のインセンティブも減ってしまう」ことに気づき始めると思う。
これは社会人にとっては大事なスキルであり、自分が評価されるためには、自分は上司のコンディションを好調にキープし続ける必要がある。”上司”が”上司の上司”に評価されるためには、自分が何をすべきか考えると良いと思う。
チームの成績があがれば、社内でのチームの立場が良くなり、出世しやすくなったり、ボーナスの原資が増えたりするためだ。
しかし、この重大な事実に気付けずに社会に出ると、上司と喧嘩したり、上司の悪口を言って、進んで上司の調子を下げる行為をとるようになる。上司が、いらんことに頭を悩ませる時間を作ってしまうことになる。
お父さんが仕事に集中できるように工夫する/上司が上司のミッションに集中できるように工夫する、原資の考え方をお小遣いに持ち込むことで、幼いうちから組織の視点を持つことができるようになるのではないかと思う。
投資
続いて投資である。意外と勘違いされがちだが「お金は使わないとお金は増えない」と僕は思っている。
例えば、お給料を100万円あげたかったらどうすればよいのか?それは自分を100万円高く買ってくれる環境に行けば良いのだ。
では自分の価値を100万円あげるためにはどうしたらよいのか?知識や技術を身に付ける他ない。
知識や技術を身に付けるためには、セミナーに参加したり、書籍を購入して読むのが一番お手軽だ。当然、これには数千円から数万円の費用がかかるが、それが100万円に化けるのであれば、投資としては非常にコスパは良いだろう。
では、先ほどの模試の例で言うとどんな投資があるだろうか?例えば、先輩や学校から模試の過去問を借りて、コピーして解く、と言うのは1種の投資だろう。コピー代金はかかるものの、結果、模試の成績が上がって、たくさんのご褒美がもらえるのであればコスパの良い投資だ。
例えば、野球部のエースの例で言うと、お小遣いでマッサージに行ったり、酸素カプセルに入ってみて疲れを取ったり、可愛いチア部の彼女とデートして気分転換したり、これら全てが投資と言えるだろう。体が軽くなったり、気持ちが軽くなったり、本番でのパフォーマンスが向上するのであればコスパの良い投資だ。
お金を増やすためには、お金を使って何かを手に入れるのが効率が良い。それが、技術なのか、知識なのか、時間なのか、体験なのかは、その時々によって異なると思うが、お金を増やすためにお金を使う成功体験、は若いうちに積んでおいた方が良いと僕は思っている。
僕の理想
なので、僕の思い描く理想のお小遣い制度は、
- 原資ありきの成果型報酬
- その中で投資の考え方を教えてあげられる
ものになる。
ただ、ここまでカネカネしたお小遣い制度にした際に、子供がひねくれてしまう可能性も0ではない。十分なお小遣いをもらえなかった子供が、万引きやカツアゲをするような子に育ってしまっては元も子もない。
理想はあくまで理想。本当に何が良いか、は難しい問題だ。
最後まで読んでいただきありがとうございます。もしこの記事を気に入って頂けたようであればシェアをお願い致します。非常に励みになります。