【アカペラ】異議あり!Home Freeの演奏はいわゆる王道のカントリーではない!


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2021/05/05 追記

コメント欄でのフィードバックをたくさんいただいたのでタイトルと本文の内容を少し書き直しました。時代の変化に伴い「カントリーミュージックの定義」も多様化しております。

その昔はHome Freeの演奏は間違いなくカントリーではありませんでした。一方で、今は「カントリー」の枠も広がり、定義もまちまちになっており「曲のジャンルは言ったもの勝ち」のようなところもあります。

感覚的にはカリフォルニアロールは王道の寿司ではないけれども寿司の一種、と似たようなものでしょうか。なので「似非カントリー」という表現は不適だと思ったので、訂正し「王道カントリーではない」という表現に改めました。


今アカペラ界隈において絶大な人気を誇るHome Free。
昨年のSing-Off(アメリカ版ハモネプ)で優勝し一躍有名になりました!彼らの特徴と言えば何と言ってもカントリー風のアレンジメントとTim Foustのベーシング。

しかし!かねてから疑問に思っていました。

「あれってカントリー風であり、いわゆる古くからの王道カントリーではないよね?」と。



【1.王道カントリーはコーラスの16分音符のハネが命】

王道のカントリーにしては、ロングトーンと字ハモが多すぎる事はさておき、本来弦楽器が奏でて来た16分音符の裏で跳ねる音が8分音符になっております!そのかわりHomeFreeはドラムパートが16分を歌っております。

王道のカントリー路線でいくならば「・とぅ・とぅ」ではなく「・とぅる・とぅる」ってなるべきです!ましてやメロに入ってからのロングトーンは王道のカントリーアレンジでは無かったものです。なぜならば、カントリーでリズムを作るのはドラムではなくコーラスだからです

古くから「カントリーミュージックは踊るための音楽」として親しまれてきました。

カントリー・スタイルと言えば大元はホンキー・トンクなんです。
ホンキー・トンクっていうのはあのウエスタンの酒場を指す言葉です。さて、ここでディズニーランドのウエスタンランドをイメージしてみてください。ここで大事なのは仲間同士でお酒片手に大騒ぎできることです。そのためホンキー・トンクの音楽では、一定の踊りやすいリズムが重用しされたのです。だから陽気な音楽なんですよ!ウエスタンって。


【2.カントリーで7thなどのコードはタブー】

これはあんまり気になりませんでしたが、カントリーミュージックは陽気で踊り易い事が一番大事なのです。そのため基本的にコードは3和音で7thなどの音を加えるのはタブーとされているようです。

僕の中の勝手なイメージではではカントリーミュージックと言えば「ドソ」の5度のイメージがありました。笑

なので、これも王道の古き良きカントリーアレンジを目指すのであれば7thコードは避けるべきでしょう。

アカペラという音楽の特性上、音被りが多くなるのもつまらない楽譜になってしまいます。なので違和感なく7thを溶け込ませたのはアレンジャーの腕が光っているポイントでしょう!


【3.ビートが王道ではない】

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カントリーといったらこれでしょう。
王道のカントリーをイメージするのであれば、バスの直後にスネアを打つべきです!一方Home Freeはコーラスではなくドラムが跳ねます!これは古き良きカントリーではタブーだった奏法です。

新時代のカントリーテイストを目指すのであれば100点、古き良き伝統的なカントリーとしてはタブーな奏法がHome Freeのカントリー風味の演奏の面白さであり醍醐味なのかもしれません。

ちなみに、ディズニーさんはしっかりとちゃんと「ずたずたずたずた」ってリズムを軸にアレンジしております。そしてリズムは絶対に変えては行けません。これが王道カントリーの古き良き奏法です。お酒を飲みながら踊れることが大事なのですから、途中でリズムが変わったりしたら踊れなくなってしまいます。

また「ぶっつく」って「ぶ」のあとに「つく」が来てしまうとカントリー感が減ってしまいます!なので王道路線で行くのであれば「ずっちっち」(ただし”ち”はハイハットではなくタンバリン推奨)とかですかね。


【まとめ】

色々書きましたがHome Free嫌いなわけではないんです!好きなバンドの1つではあります!間違いなく!

ただし「これって伝統的なカントリーか?」と問われると「新時代のカントリーであり、カントリーの風味で演奏しつつ型を破るところが彼らの面白さである」が僕の答えかなと思います。


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14 comments to this article

  1. 名無しのWTF

    on 2015/04/03 at 20:38 - 返信

    俺らがカントリーだ!!とHomefreeが名乗り上げたかのような糞記事ですが
    そのような事実はありません。カントリーを聞き慣れており
    影響はもちろん受けてるでしょうが、そこまで否定したがる意味が分かりません。

    音楽は音を楽しむと書いて音楽です

    楽しめないなら聞くべきではない
    貴方は音楽を語るべき人間ではない。

    • mokabuu

      on 2015/04/04 at 15:54 - 返信

      コメントありがとうございます!
      不快に思われたようならば申し訳ございません。

      僕の書き方も悪かったですが、この記事の目的はHomefreeを否定するものではありません。それに僕自身Homefreeは大好きです(特にRing Of Fireを初めて聴いたときは衝撃を受けました)。

      その上で、Homefreeが自身を”country a cappella band”と名乗るにあたって(参考:http://homefreemusic.com/about/)身の回りに「あれこそがカントリーだ!」と誤認をしているような人が多いように感じたので「カントリーとは」と言うテーマに沿って「あれはカントリーではないよ!カントリー”風”だよ!」と言うメッセージをこめて記事をかいたつもりだったのですが、書き方も悪かったです。

      申し訳ありません。
      否定を含めた記事を書く以上、しっかりとHomefreeを否定しているのではなく「Homefree = 生粋のカントリー」と言う考えを否定するものであると明記するべきでした。

      僕の見解は「Homefreeの音」は好きですが、「Homefreeのカントリー」はカントリーミュージックとして頂けないといったところでしょうか…。

      厳しいご指摘ありがとうございます。

  2. Eno

    on 2015/04/05 at 00:21 - 返信

    個人が書いた記事で批判をうけるのも、個人がその記事を批判するのも自由じゃないですか?
    俺は観点としては面白いと思うけどね。笑

  3. こんにちは!

    on 2016/03/10 at 01:21 - 返信

    まぁ、ちょっとずれたこと言いますけど。
    個人的には、HFもPTXもVPも含めて声だけでバンドするというので大好きです。
    音楽論理は否定しませんけど、昔の偉人たちが理論で現代皆を虜にしたんか?と。
    例えばペントニはバークリー以下か?ウィーン以下か?東京藝大w以下か?とか
    と思うクチです。

    カントリー?ロック?ポップス?と。

    どのバンドがライブしても日本なら、土日なら、予算範囲なら絶対行きたいですし
    VB好きとしては、あえて情緒的に言えば、timが聞きたいし、aviが聞きたいし、geoffが聞きたいし。

    芸術なくして経済なく、逆も同様。
    で、それ以上の論理がどんなインパクトなの?と。
    おなってるようにしか聞こえなかった。

    つまるところ、離れてセーフティな所からの「論理爆撃」って
    はぁ、くだんね、とまぁおもったんです。

  4. minaswift

    on 2016/10/07 at 20:56 - 返信

    Home Free のこと散々否定したくせに最後にHome Free は嫌いではないって意味分かんない。
    完全なカントリーじゃなくても別にいいじゃん。
    アレンジだって必要だし。
    この記事ムカつく。

    • mokabuu

      on 2016/10/08 at 03:56 - 返信

      コメントありがとうござます。

      まず語弊の無いように言うと、
      一番最初にも書いていますしタイトルにも記載のとうり、
      「これってカントリーとはちょっと違うよね?」
      と言う趣旨の記事であってHFを否定するための記事ではないです。

      例えば友人のA君が居たとして
      A君の全てが好きなことって無いのでは?

      A君本当に仲良いしいいやつ!
      だけどアイツの遅刻癖だけは許せないよな…。
      でもそれも含めてA君好きだし
      なんだかんだAとは親友なんだけどね!

      と同じだと思うのですがいかがでしょう?

      他のコメントにも返答したように
      私の書き方も良く無いのかもしれませんが、

      ぱっと見で
      「私の大好きなHFが否定された!」
      「こんな記事嫌いだ!」
      と解釈されてしまうのはちょっと悲しいですね…。

  5. 匿名

    on 2016/11/27 at 19:46 - 返信

    読み取り手によって如何様にも解釈は変わるんだから上手く書かなかった主の責任。
    逆切れされても困る。

  6. 素人

    on 2017/01/22 at 19:20 - 返信

    タイトルが気になり記事を読ませていただきました。
    私は音楽理論についてはよく分かりませんが、HOMEFREEの楽曲を聞いて「カントリーっぽい」というイメージを持ちました。
    本場のカントリーを知ってるわけでもないですし、とやかく言う事はできませんが、理論だけで語れるものでも無いのかなぁというのが私の感想です。
    元々私はPTXからアカペラを知り、そこからHFやVPの存在も知りました。
    PTXはSing-offで「アカペラ界の異端児」や「未来からアカペラを救うために来た」といった評価を受けましたが、それは今までの「アカペラ」というイメージを大きく逸脱した斬新なアレンジが功を奏したためだと思います。古くからある根底、基礎を受け継いでいくことは重要です。しかし、それ(ここでは理論)に固執しすぎて進化が止まってしまえば、そのコンテンツはいずれ忘れ去られ、風化されてしまうのではないか。アカペラという素敵な音楽文化を残していくためには、教科書通りの理論ではなく、現代の人々が受け入れやすい、「音を楽しむ」音楽を作る必要があると思うのです。
    彼らの魅力はカントリー風アレンジの軽快なメロディに加え、そのコーラスのハモリの上手さもあると思います。
    本人たちがあまりにカントリーを推して「俺らはカントリーの王道を行っている!」と豪語しているのであれば元々のカントリーはこうだという話もありますが、それを聞いた聞き手が「まさにカントリーだ」と思うことについて、
    本人達は「俺らはカントリー風」と思っていたとしてもそう思われたらどうしようもありません。
    長々とすみませんが、つまり何が言いたいかというと、「こういうアレンジも良いもんだ」という気持ちで主さんにも楽曲を聞いて頂きたいです。
    HFは大好きだということで、これについては既にそう思ってらっしゃると思います。
    最後になりますが、アカペラ好きとして、今後もHFやPTX,VPなどの活動を共に応援していきましょう。

  7. 名無し

    on 2018/11/16 at 13:34 - 返信

    凄く前の記事ですが、少し解釈が間違ってると感じたので、意見させてもらいます。
    今更ですが…

    まず音楽のジャンルというのは、基本的には既存のジャンルの2つ以上を組み合わせて、常に変化して行くものです。

    わかると思いますが、ジャズなんて特にわかりやすいと思います。
    マイルスデイビスの後期をジャズと呼ぶか論争もありますね。
    ビッグバンド・ジャズも多様化して、30-40年代のスウィング至上に対して、今のビッグバンド・ジャズはファンクだろうが、R&Bだろうが、一応ビッグバンド・ジャズの中に入ります。
    R&Bも新旧R&B聴き比べたら同じジャンルとは思えない、サム・クックもビックリな変化があります。

    R&Bはジャンルというよりも概念的な所もあると思うので、ジャンルの話には合わないかもしれませんが。

    上記の通り、ジャンルの定義は変わるものです。
    準じて別の名前がついたりもしますが。

    カントリーはこういうもの!と勘違いされてますが、テイラースイフトもカントリーですし(初期の頃で、曲にもよりますが)、ボンジョビもロックテイストですけど、本人はカントリーだって言っている曲もあります。
    テイラーも7thは入れてますし、16分のハネもないのに、です。
    ゴリゴリにロックなドラミングしてても、本人達はカントリーだって言っています。

    昔のカントリーしか知らないのでしょうが、カントリーも変わってます。
    あなたの知ってるカントリーだけがカントリーじゃない事を認識して下さいね。

    結局個人的にはやってる本人がこのジャンルだと言えばそのジャンルでいいと思うんです。
    ジャンルの定義は本人達の認識程度の話で、他の人がとやかく言う意味はないと思ってます。
    ナンセンスなお話、って事で。

    Home Freeはドカントリーなアレンジも少なからずやってますし、聴いててカントリーっぽいので、カントリーでいいんです。

    あと「生まれ変わった方がいい」などの暴言は、頂けない。
    アマチュア音楽家さんが固定概念で音楽聴いてるのは、よくある事ですが、随分拗らせちゃったなとしか感じないです。

    良い記事も沢山あるのに残念。

    • mokabuu

      on 2019/03/18 at 22:43 - 返信

      かなり前の記事に、コメントいただきありがとうございます。

      確かに私の表現が良くないですね。
      ご指摘ありがとうございます。当時の記事を書き直して後出しじゃんけんにしてしまうのもアレなのでこれはこれで残しておきますが、今後のフィードバックにさせてください。

      おっしゃる通り、音楽とは時代の中で変化し続けるものなので、常にカントリーが定義に則ったものとは限らないですね。そう思うと、ジャズだけ、80年代とか90年代、のように年代別に呼ばれているのもなんか滑稽な話ですね!

      私の価値観も日々変わっていっているので、「この時期のこいつ痛いな」とか「こいつ手のひら返したな」とか、私の成長含め楽しんでいただければ幸いです。

      いただいたご指摘を真摯に受け止め精進して参ります。

      • 1a_cc

        on 2021/04/22 at 13:25 - 返信

         追記で訂正文を書けばいいだけなのになぜ意固地になってるのか。
         そんなこともできないほど横着ならば音楽は聴くだけに留めたほうが良さそうですね。

        • mokabuu

          on 2021/05/05 at 22:51 - 返信

          フィードバックいただきありがとうございます!訂正はする気がないので、表現は改めました。
          時代とともに常に音楽は進化しており、その進化についていけないのはダサいなと感じたので、「古き良き王道のカントリーではない」という表現に改めてみました。

          カリフォルニアロールも寿司、フレンチラーメンもラーメン、HomeFreeのカントリーもカントリー、こんなイメージなのかなと思っています。
          カリフォルニアロールが古くからの伝統的なお寿司ではないように、やっぱりHomeFreeのカントリーも伝統的なカントリーではないというのが僕の感想なので、訂正は違うなと思いました。
          ただ、新時代の新境地の開拓を理論武装して否定するのも違うなと思った次第です。なので否定的な表現は訂正させていただきました。

          なので古き良き寿司とはなんだったのか知ってもらうために記事は残しつつ、
          否定するのではなく、挑戦を応援するテイストに記事を書き換えさせていただきました。

  8. 一條

    on 2021/05/20 at 08:36 - 返信

    Titleの意義あり!って異議あり!の間違いですよね。

    • mokabuu

      on 2021/06/03 at 01:14 - 返信

      めちゃくちゃ恥ずかしい誤字でしたね。。。ご指摘いただきありがとうございます。。。

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