どうも!ご無沙汰しております!
今日は「とりあえず色んなパートをやってみようぜ!」ってお話をしたいと思います。
ちなみに僕は元々ドラムを叩きたかった人間で
アカペラサークルに入った当初は全く他のパートに興味も無く
「なんで俺が歌わなきゃいけないんだ?」ぐらいのスタンスだったのですが
ひょんな理由から他のパートに手を出す機会が広がり
実際にやってみたことで「やって良かった!」と思えたので
①不慣れなパートを歌うことについて
②不慣れなパートに挑戦する意義
を書いてみたいと思います。
まあよくある事なんじゃないかなと思います。
実際によくあっては困ることなのですが、
学生の運営しているサークルである以上ある日バンドメンバーが行方不明になり
気がつくとサークルを辞めてしまっていたっていう悲しいことも
4年間の学部生活の中で1回ぐらいはあるかと思います。
僕も例外無くこの事態に見舞われました。
大切に歌い続けて来たスターティングバンド(※K.O.E.では1年生のみでバンドが組まれ、そこにアドバイザーと言って形で指導にあたる先輩が何人か尽きます。)のスーパーベーシストが行方不明になってしまったのです!
今だからこそこれだけ陽気に語れますが
当時はバンド全員かなりショックを受けました…。
そんな中でバンドご飯会が開催され今後の方針について話し合った結果、
4人になってしまっても4人でも歌い続けたいと言う意思決定がくだされたので
晴れて4人バンドになったわけです。
ここで音域と得手不得手の相談があり
元々ボイスパーカッションをやっていた&中音域の発生が苦手と言う事で僕にはじめてちゃんとした形でボーカルベースと言う職業が割り振られました。
さて。
今までボイスパーカッション一筋で生きて来た男に2年生の2月にしてはじめて
「バンド内で専門職としてのベース」が割り振られたわけでこれは事件です。
しかも前任のベースは絶対音感。これはもう死のうかと思いました。笑
本来ならば1年生2年生のうちに先輩や同期に教えてもらいながら
少しずつヘタクソながらも精進していければベストなのですが
2個下の後輩も入って来ていざ自分が教える立場になろうとしている時に
門外漢の男に突如として新しい道の役割がふられたのです。
今までボイスパーカッションに命を捧げて来た男がいきなり
「Smooth Aceの4声の曲を歌うよ!」と異動を命じられたのですから
もうこれは正気の沙汰じゃないなと思いました。
他のメンバーはパートの変更も無く
既にサークル内でもピカイチの実力で綺麗にハモるんですよ!
当然コーラスが1声減ったのでそこで和音のならし方や相互の寄り添い方で試行錯誤はしていましたが、
突如「はじめてのアカペラ〜ベース編〜」に突入したマサラタウンの草むらのポッポは足手まといでした。笑
とりあえず知らない事は出来るわけがありません。
気が狂ったように4声のアカペラ曲と聴き込みました。
Idea Of NorthやSmooth Aceばかり聴いていた気がします。
そしてそもそも低音パートの役割と言うものが一切わかっていない雑魚キャラだったので、
合唱や吹奏楽の音源をYouTubeで探して来て低音パートの役割について考える日々が続きました。
そして同期や先輩の演奏も漁りました。
「これだ!」と思う演奏にはちあったら学校でストーキングするようにそいつを探しまわって
「あれはなんなんだ!」「あれはどうやっているんだ!」と聴いてまわりました。
特に中でも衝撃を受けたのがSmooth Aceさんの代表曲とも言える”愛を知るたび”のベースをアルコ奏法で歌っている同期の演奏を聴いた時でした。
今思うとアカペラのベースは”Dm”とか”Bm”だろと思っていた当時の自分が恥ずかしいです…。
※社会人になってから最近Smooth Ace聴き込んでないので安直なことがかけないので明記しませんでしたが、
もしかしたらSmooth本家がアルコ奏法でベーシングしているのかもしれません。
今度休日にしっかり聞き直して明文化します。ごめんなさい…。
しかしながらそんな数ヶ月やったところで
2年間がっちりとコーラスで基礎を固めて来たメンバーとハモれるわけがないのです。
幸いメンバーの中に絶対音感のコーラスが居たので
ストイックに自分の音程が周りに比べてどうなっていて
どうした方が良いのか聴き続けました。
同期にフィードバックされるのは悔しい部分もありますが
何か間違った時に素直に言ってもらえると改善の余地もありますし
そこで互いに信頼関係を築くことだって可能です。
また自分が何がわからずに何に苦しんでいるのか周知することにもなるので
無理に格好をつけてバンドにかけてしまう迷惑を最小限に出来たのかなと思います。
Smooth Aceさんの曲は非常にわかりやすい曲が多いです。
Aメロでの”うーコーラス”、Bメロでの”おっかけ・掛け合い”、そしてサビでの”字ハモ”などなど
音楽の教科書かっていうぐらい丁寧に基本に忠実な曲の作り込みがされているように感じました。
そして逆にこれがネックでした。
これって全部ハモってなんぼの技法じゃないですか!
低い声だしながらハモる術を一切知らなかったのでどうやってベースはコーラスとハモるのか
ひたすら試してひたすら録音を聴いて絶望してを繰り返しました。
しばしばスタジオに入って練習したのですが、
僕は音とりが苦手だったのでスタジオに備え付けられているLogicと言うレコーディングソフトで
自分の声を常にチューナーに出力しながら練習したこともありました。
レコーディングソフトのシーケンスとにらめっこしながら歌ったこともありました。
音ゲー感覚で音をどんぴしゃりではめ続けても決して良い演奏にはならない事はそこではじめて体感しました。
チューナーとメトロノームを使用した音ゲー。
確かにいつになくベースがハモりましたしリズムも安定しましたが、聴いていて非常に不安になる演奏でした…。
色んなパートに挑戦してみることは非常に有意義なことだと思います。
それをやることではじめて見えてくる事だって絶対にありますし、その経験が他のパートにも生きたりするものです。
僕はベースに挑戦したことで4人バンドと言うアカペラで最もシンプルな楽譜に触れる事ができ、
そこで和声について考えたり声楽について勉強するまたとない機会になりました。
それぞれのパートの役割なども見えやすくそこで培った経験がその後の編曲に生きた事は言うまでもないです。
またベースを経験したことでボイスパーカッションとしての視点も広がりました。
ベースが歌っている時のベースの気持ちがわかるようになりましたし、
今まで知識でしか知らなかったベースの経過音等のコードトーン以外の音の役割を身を以て体験することが出来ました。
和音の展開や収束も敢えて楽譜の一番下のパートを歌わせてもらったからこそ感じられたことなんじゃないかなと思います。
これは僕の持論なのですが
と思っています。
それでもはじめて挑戦するパートでこれをやるのって意外と難しいものです。
他のメンバーが代理でそのパートに入った方が上手く行くなんてことだってざらにあります。
そこで如何に萎えてしまわずにひた向きに取り組み続けられるかで変わるんじゃないかなと思います。
当然人には得手不得手があります。
「相対音感に優れており複雑な内声が得意な人」
「ファルセットが綺麗で透き通るようなトップが得意な人」
「生まれつき声が低くベースが得意な人」
「ブラジル帰りでリズムセクションにべらぼう強い人」
「演劇出身でありえないぐらいの表現力をもった人」
どれだけ練習しても上手く行かない事や
どうしても出来るようにならない事ってあるかもしれません。
それでもどんなパートも真剣にやればやっただけ得られるものがあります。
何か新しいパートに挑戦する機会に巡り会ったら凄く不安な気持ちもあるかと思いますが、
「あざっす!おなしゃす!」と言って取り組んでみる事でアカペラがもっと楽しくなると思います!
はじめてのベースで緊張しすぎて音がわからなくなったのも今では良い想い出です。
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