【アカペラ】アカスピ2020の通過バンド”該当なし”に関する僕の意見


異例の該当なし

アカスピさんが物議を醸し出していますね。

ことの発端は上記のツイート(審査結果)です。なんと東北ブロックと北陸・東海ブロックは審査の結果、通過バンドなしと発表されたのです。

僕は職業柄、審査・評価などが大好きなので、今回の件について、自分なりの見解をまとめてみたいと思います。


アカスピの審査は審査ではないと思う

毒を吐かせてください。そもそも、今回の件に限らず、僕はアカスピの審査に物申したいと思っています(思っているだけではなく2015年に記事にしたせいで炎上したのですが…)

審査という言葉を広辞苑で引いてみると以下のように記載されています。

しん‐さ【審査】
 〘名・他サ変〙 ある判断に向けて、一定の人や機関が何らかの基準をもって物事を詳しく調べ、その優劣・等級・適否などを決めること。

シンプルに僕は「アカスピの審査」「何を詳しく調べているのか知りたい」のです。JAMさんの審査なんかは、審査員からのコメントも届きますし、点数も公表されるので、何かしらの基準を持って「調べられて優劣をつけられた」ことが分かります。

お金をとって「審査」と名付けた行為を行うのであれば、基準を明確にするとか、一行コメントぐらい返すとか、バンドごとの優劣を公表するとか、何かしらあっても良いと思う次第です。

もしくは「(評価者の)好みによる選抜」とか、そういう言葉を使うべきじゃないかなと。少なくともフィーをとっておきながら「何の基準をもって、何を詳しく調べられているのか分からない」のは痛いです。


該当者なしについて

一方で、今回の「該当者なし」は、個人的には「あり」だと考えています。

僕も、サークルライブの審査をする時に、例えば定員8バンドと言われていても、8バンド通さないことがあります(特に母校の審査で多いです)。審査の結果、人様にお披露目できるクオリティに達していない場合は、該当なしもやむなしと思うのです。

なので、全バンドに優劣(≒順位)をつけて、あとは運営さんに、イベントの趣旨と合わせて、クオリティは低いけれども8位内に入ったバンドを通すのか通さないのか、考えてもらうのが良いと思って審査しています。故に、クオリティが低ければ、合格者0もありえることだと思います。

ただ、以下は僕の憶測ですが、もしも、仮にコロナウイルスによる影響で審査のハードルを操作したのであれば、それは公表しても良いのではないかと思っています。

密を避けるために、出演バンド数を制限するなどの措置はあっても良いと思いますし、あるべきだと思います。そうなると、数を厳しく絞るためには、審査のハードルが上がるのは仕方ないことですし、何か事情があったのであれば、その理由は公表すべきではないかと思っています。

僕の苦言にもつながってきますが、不透明な審査をすることで、イベントに対する信頼性が揺らぎます。なので、公に言えないことは審査に持ち込むべきではないのです。

「コロナ禍で一箇所に召集して密を作ってまで聴きたいと思える魅力あふれるバンドがなかった」とか、何か事情があるなら発表できると良いのではないかと思いました。


審査とは

深い永遠のテーマですが、「審査」とは「何らかの基準をもって物事を詳しく調べ、その優劣・等級・適否などを決めること」を意味します。

審査を名乗るからには「しっかりと基準を設ける」そして可能であれば「基準に基づいてどのように優劣をつけたか公表される」ことが望ましいのではないかと思います。

応募数を考えると、アカスピの審査はものすごく難しいはずなんです。あれだけの曲数(しかもジャンルや構成が異なる)を聴いて、基準をブラさずに、一貫して全バンドに優劣をつけるのですから、然るべき審査が行われているのであればエントリーフィーは格安とも考えられるんですよ。

少なくとも、僕が基準をブラさずに、1曲1曲の優劣をロジカルに説明できるのは、せいぜい100曲に満たない程度です。それ以上になると「う〜ん、勘?なんとなく?」な部分が入ってきてしまいます…。なので、アカスピ審査員の方は、本当に高度なことを行っているわけで、JAMの審査のように「一言コメント」や「点数の開示」が行われるだけでも、今回の件然り、印象がだいぶ違うのではないかなと思います。

ちなみに余談ですが、なかなか(特に出身サークル以外の審査だと)物言いが入らないものの、僕の審査は物言い(なんであそこのバンドが通ってうちが通らないんだ!など)を前提に審査しています。僕の審査結果に、納得がいかないことがあったらいつでも言って欲しいです。


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