サークルライブ審査における”幹部推薦枠”について


〔前提〕僕の持論

僕は今までもこのブログで審査についていろんな考え方を発信させていただいてきました。

その中で、僕が審査において一番大事にしているのは「公平性が感じられる仕組みになっていること」です。

審査を提供する立場の人間は審査内容について説明責任があり、説明には客観的にみた際に一定レベルの妥当性があることが大切だと思っています。

そして、とりわけサークルライブの審査では、サークルと言う組織を持続や発展も期待されるものと考えています。なので、サークルライブの際は、審査結果によるサークル員の減少防止はもちろんのこと、審査をしたことによるサークルへの恩恵まで気を利かせることが出来ると尚良いと思っています。


審査のトレンド

昨今のトレンドとして「審査員が良いと思うバンド(≒優れている演奏/ステージ)」の中から、セットリストを元に合格バンドを決めるやり方が主流となっているように感じています。

次いで、セットリストは一切加味せずに「審査員が決めた上位10バンド」を合格とするやり方も目にする機会が多いです。

広義には、どちらも「審査でのパフォーマンス」に重きを置いたやり方と捉えられます。

私も、自身がProducerを務めたサークルライブ(もう8年前…)では「審査でのパフォーマンス重視」で審査を行いました。


パフォーマンスから切り離した審査

一方で「審査でのパフォーマンスから切り離した合格枠の設置」の大切さについて考え始めるようになりました。

僕の出身サークルでは、一時期、全体得票率なるものを管理していました。実地審査を聴いているサークル員が相互に「どこがサークルライブにふさわしいバンドだったか」投票し、得票率を集計していました。

僕の経験上、70%の得票率を得られれば上位での合格が決まります。65%を超えていれば合格は堅いかなと言った形でした。

そんな中で、あるとき、得票数4票(推定得票率10%)のバンドがサークルライブに合格したんですよ。そのうちの1票は僕なので、僕はあまり不満はなかったのですが、当然ちょっとした事件になりました。

まあぶっちゃけそのバンド下手だったんですよ(前衛的なコードが鳴っていたり、16ビートのフレーズで8ビートが刻まれてたり)!

僕は先輩として「サークルライブにふさわしい」と思ったから投票したわけで、「うまさ」で選んだわけじゃなかったんですよね。でも「サークルライブは上手ければ出れる」と誤解を招くような形で審査してしまったが故に、得票率10%のバンドが問題になったのだと思います。


幹部推薦枠の設置について

なので、僕は「審査でのパフォーマンス」から切り離した枠をあらかじめ用意して置いても良いのではないかと思っています。

  • 将来性のある1年生バンドや2年生バンドに経験を積ませたい
  • サークルの顔として対外的に売り込みたいメンバーがいる
  • 次期幹部候補としてサークル内に売り込みたいメンバーがいる

等、「審査での演奏はぶっちゃけ微妙」だったとしても、「こいつはステージ立たせたい」と言う人やバンドがいることは不思議なことではないと思います。

部活動であれば、先生やコーチがいて、来年や再来年のことを考えながら、大人の裁量で良きに計らってくれます。

でも通常は、サークルには先生やコーチがつかないため、サークル内の誰かが、来年・再来年のサークル運営まで気にかけて、審査結果にプラスアルファをすることは決しておかしなことではないと思うのです。

では将来的なサークルの繁栄を見据えた戦略を担うのは誰かと考えたときに、適任者は幹部だと思うんですよね。

なので、審査要項を作る際に、必要に応じて「特例によりサークル幹部の判断で合格バンドが追加となる場合があります」とか一筆しておけば良いと思うんですよ。流石に後出しジャンケンのように、審査が終わってから「幹部判断でバンド追加したよ」と言うと不信感しか生まれないと思うので、先出が大事です。

最初こそ抵抗勢力が出てくるとは思いますが、サークルの将来的な対外/対内の戦略に携わりたいのであれば幹部になれと言う話だと思うので、文化として定着させてしまえば良いと思います。


1次審査を有効活用しよう

ただし、先行投資をする場合でも「流石にこのクオリティでサークルライブに出すのは恥ずかしい」段階で人前に出してしまうことで、

  • 本人たちの自信・やる気の喪失
  • 対外的にメンツが潰れる
  • 内部での反感の的になる

などのリスクが予見されます。

そうならないためにも、審査を最低でも2段回にし、

  1. 未熟な演奏の足切りを含む1次審査
  2. 基準を満たしたバンドから優れたバンド/幹部の裁量による合格バンドを決めるための審査

を実施できると良いのではないかと思います。


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