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最近、あちこちのアカペラサークルで「外部審査員」が流行ってないですか?
僕の周りだけでしょうか?
僕も自分が全く関わらないサークルライブに「外部審査員」として呼ばれることがあります。
もちろん呼ばれたら全力で審査しますが、僕は「外部審査員制度」に対して否定的な感情も持っています。
普段、人事のプロとして働く立場から、僕がどういった点において「否定的」なのか記事を書いてみます。
最近よく見かけるのがこれ。
プロデューサーは審査に関わりません!完全に外部審査員に任せます!
僕は、この考えは、かなりリスキーだと思うんです。
そして、イベントの質は上がるかもしれない。
でも、組織はどんどん擦り切れて行くことになるでしょう。
一般的な企業などの組織をイメージしてみてください。
企業での評価だと、「個々人のパフォーマンス」だけでなく「誰に残って欲しいか」「誰を育てたいか」などが含まれてきます。
もちろん、会社へのロイヤリティも評価に含まれます。
サークルも同じだと思うのです。
サークルライブのイベントとしての質に加えて「こいつに残って欲しい!」って人を評価すべき、って考え方もあるはずです。
上記の考え方をすると、必ず文句を言う人が出てきます。
そう、以前の僕です。
「実力主義にしろ!不公平だ!」ってね。
じゃあ6年前の自分に一言返します。
「実力ってなに?」
実力って一言で言っても、潜在能力と顕在能力がありますよね。
オーディション時点で顕在化している能力を評価するのも一つの答えです。
でも、それをやっていると、なかなか結果が可視化されないため、育ってきている若い芽の育ちが悪くなります。
サークルの文化に合っていて、将来エースとなってサークルを引っ張ってくれるであろう、優秀で未来が輝かしいタレントを評価するのも立派な人事戦略です。
実力主義には賛成ですが、5年後10年後を考えるのであれば、潜在能力での評価も大切だと思います。
僕は、外部審査員には「審査方針」や「審査項目」などの定義を手伝ってもらえば良いと思っています。
定義がしっかりと出来て入れば誰でも審査はできます。
なので定義を固めた上で、サークルライブのプロデューサーやサークルの代表が審査した方が、よほどサークルにとって幸せな審査ができるのではないかと思います。
サークルの特色、
サークルが求める人材像、
ライブに求めるバンドクオリティ、
ライブのコンセプト、
等から、審査方針を作る段階で外部の人に手伝ってもらえば良いのではないかなと!
審査員も、依頼されているからには、毎回同じ方法や視点ではなく、審査の方法や視点を巧みに変えながら審査しているはずです。
ならば「今回はどんな審査にすべきか」相談に乗ってもらった上で、内部のサークル員がよく見えている人が定義に従って審査した方が、サークル内部の人財が育つと思います。
とは言え、潜在能力で評価し始めると、審査への納得性は激減します。
審査への納得性が落ちるので、サークル内でハレーションが起きやすくなるのがデメリットです。
なので、サークル内部が見えない外部審査員の立場では「顕在能力」での審査しか出来ないのが現実です。
だって、サークルの文化もしっかりと把握していないし、誰を育てたらサークルがうまく行くかなんてその場ではわかりっこないから!
なので、サークル内の人事戦略として、将来が明るい若いプレイヤーを育てたいのであれば、外部審査員には定義を作ってもらい、定義の枠組みの中でサークルの上役に審査を任せるのも1個の手段ですぞ!
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