最近のPentatonixはアカペラの次元を越えていると言う話を良く耳にします。
週末にPentaのカバーバンドをやっている後輩と呑んだときにもそんな話を聴きました。
確かにPentatonixは声の次元を越えた演奏をしているのですがこれをアカペラと呼ぶかは少し疑問に思ったところがあったので今後はアカペラ界でどんなバンドが流行るか僕なりに予想してみたいと思います!
このVox OneとPentatonixの演奏を聴き比べると実にJazzの歴史をみているような気分にさせられます。
来春あたりを目処にJazzバンドやりたいなと思っておりまして、そういった理由もあって(後は単純に身近にJazz出身者が居るので)Jazzを勉強しているのですがそこでこんなことを聴きました。
Jazzの歴史は繰り返しで出来ている。
演奏者のレベルが上がり常人には理解出来なかったことが出来るようになる。そうするとJazz畑の人間は盛り上がるけれども実際にJazzを知らない人間にしてみると「なんだこれ?」になってしまう。
そこで今度は演奏が大衆向けになる。
しかし大衆向けになってもどんどん技術が進歩してまたJazz畑の人間にかウケないものになっていったり、大衆向けになりすぎてしまいJazzのレールを外れてしまう。
これってまさにそうなんじゃないかなと思います。
確かにPentatonixは凄いですがエフェクターや多重録音に頼りすぎて声の良さとかアカペラでやる意味が凄く薄れて来ていると思います。人間5人が集まって声を重ねて音楽を作ることで生まれていたアカペラの良さってものがなくなってきてしまっているのではないかなと思うのです。まさに「大衆向けになりすぎてJazzのレールを外れてしまっているケース」なわけです。
それに対してVox Oneは全く逆です。僕はVox Oneもアカペラも好きでそれなりに和声のルールなども勉強してきたのでVox Oneの演奏を楽しめますが(わざと音を被らせて平行5度を避けているところとか)、これは大衆向けとは言い難いです。「門外漢達には”なんだこれ?”になってしまうケース」です。
誤解を生まないために補足しますが、今までの記事にあったように僕はPentatonixもVox Oneも大好きです。なんなら出来るだけ多くのアカペラを知らない人にも聴いてもらいたいと思っています。しかしあたりまえながら両バンドとも広い支持を受けるには何かしらネックになる部分があるわけであります。
昨今のSing-Offを観る限りアカペラは間違いなく大衆向けの時代に進んでいます。たぶんこの風潮はもう少し続くでしょう(今は流行が無い状態なのでその手探りの状態がもう少し続くでしょう)。
そしてその後に一度「アカペラ」っぽいアカペラの時代に戻って行くかと思います。この時にVox Oneほどアカペラアカペラした楽譜ではなく、Pentatonixみたいに加工に加工を重ねて人口の造形物で無いちょうど良い塩梅で両者の中間点をつけたバンドが次の覇権を握るのだと僕は思っております。
その過程の中でも、
もう一度技術畑の人間が技術畑の人間を対象に歌う時代が来ることは間違いないんじゃないかなと僕は1人で勝手に妄想しておりますッ!
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