【アカペラ】これってどんなリズム?〜後輩からの質問のレベルが高すぎた件について〜


K.O.E.の後輩はぶっ飛んだ奴が多い
僕の後輩には(良い意味で)ぶっとんだ奴が多いのですが、最近バンドクリニックで出会った後輩達はなおのことぶっ飛んだ奴が多いです。

どの辺がぶっ飛んでいるのかというと「質問」のレベルがぶっ飛んで高いのです。

どっちかというと「詰問」になっています。

今日、僕のもとに届いたのはこんな「詰問」でした。

Pentatonixの曲の採譜です。

この3-3-2のリズムってどう説明するべきなんでしょうか。

voiceplayもこういうリズムがあったりしたり、

調べたら拍子分割や変拍子というキーワードが出てきたり、

もうちょっと調べたら、この3-3-2の捉え方は、R&Bのハネのリズムですね、っていっているのがあったり、

これってどう説明するべきなんでしょうか。

えー・・・。難しい。

いやだ・・・。

仕事の合間にスマホを開いたらコレ。

終電で帰宅して、この質問と戦うのかと思うと「オラワクワクすっぞ~」状態です。


ちなみに僕なりの答え
①このリズムの強拍について

3・3・2だね!正解です!

Pentatonixは基本的にこの3・3・2が多いよね。「2拍3連もどき」なんて呼んだりするけど、楽譜を倍で書いてみると今8分音符のところが4分になるからわかりやすいかな。

強迫が4拍子のメトロノームの位置に乗らないから、ポリリズムチックに感じるよね。

Pentatonixの曲って基本的にっていうか99%が「DTM」が基盤になっていて、DTMってパートを重ねるように打ち込んでいく都合上「キックが4分で入る」ことが多いよね!だからこの2拍3連もどきと、ベースになるキックに該当する音がずれるのでポリリズムチックに聞こえて、そのズレが特徴的だったりします。

②このリズムはハネるリズムなのか?
「NO」です。暴論です。
3・3・2はR&Bのハネるリズムと言ってしまうのはMECEじゃないからダメです。

「付点8分、付点8分、8分」なのか「音の間に休符が入るのか」で取り方かわるよね!休符がはいれば跳ねます。よくKevinがやっている「ずっかずっかん」みたいなやつ。
※僕がマツケンサンバでやってるやつ

でも今回は音を残しているので、どっちかというとベタつかせています。

他に例をあげるとしたら、VoiceplayのI knew you were…だっけ?Once upon a timeで歌い出すやつ。

あれの最後の方の2拍3連もどきは付点になってたはずだから、公式譜もっていたら見直してみると楽しいと思うよ!

上で鳴っている多重録音のハットに紛らわされずに、バスとスネアの残し方に注意して聴いて見てほしい!ドラムの視点ですね。

③このリズムはなんと説明したら良いのか?
たぶん聴いてたのはこの③だよね?脱線しまくってごめんね。笑

変拍子の定義にもよるけど、これを変拍子で起こしている楽譜は見たことないかな。僕ならポリリズムって表現するかな。

ちなみに、これがしっかりと取れないのはリズム隊として基礎ができていない証拠です。上手いなと感じさせる奏者はしっかりと練習して出来るようになっているものなので、リズム隊として音楽で高みを目指すのであれば、基礎練としてしっかりやろうね!

練習法はこちら。

【アカペラ】腿や机を叩くだけ!どこでも出来る簡単リズムトレーニング!

ちゃんとバンド組んで活動してきたドラマーなら、100人中99人はできると言っても過言ではないリズム楽器の基礎です。

【おまけ】①の補足
なんでズレが出るような設計をしはじめたのか?
それはDTMだからこそですね。いろんなメロディーを自分で打ち込んで、レゴとかのブロックを組み立てるように曲を作れるようになったよね。だから、ポリリズムチックなことができると、パーツを組み合わせることができる幅が広がるんだよね。

例えば、ここ数年の間に一般的になったマッシュアップとか。ベースとなる曲があって、パーツとなる曲のメロディーを、そのまま乗せられなければ少し変形させて乗せたりするよね。その時に、ベースとなる曲とパーツとなる曲の切れ目って必ずしも一致しないし、むしろズレてしまう時のことの方が多いはずなんだ。もちろん要所で揃うようにメロディをよしなにフェイクっぽくアレンジしたりしてつじつま合わせは行うんだけどね。

ここで1個思い出してほしい。DTMってどこから作るんだっけ?バスに当たる基礎の部分だよね。ドラムからだよね。だから、ドラムもあらかじめポリリズムチックにしておくことで、上のメロディを組み合わせる時に融通が利くようにしてるんだと僕は理解しているよ。誰もここまで明文化してないけども。


まとめ
こんな質問がガンガンきたら鬱になりますよね。

しかも適当な返しをすると「それはなぜですか?」「このケースではどうなりますか?」「矛盾してないですか?」と詰られるのです、後輩に。

プレッシャーが半端じゃない!

でも、僕はこれってすごいことだと思うんですよ。

先輩が「これはちょっとやばいな!」と思うような質問って良い質問ですよね。

普段考えていないような深いところまで突っ込んで考えられている証拠ですよ!

なので僕は、後輩はどんどん先輩を困らせるような質問をすると良いのではないかと思います。

常に先輩も答えを持っているわけではないですが、一緒に考える機会になりますし、共に成長することができるので、僕にとっても後輩からの質問は貴重な機会になっていますぞ。


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