僕は何事に置いても初見に弱いです。
1度経験したことならば
2回目以降は確実に対応できる自信があるのですが
何に置いても1回目は点でだめなのであります。
寧ろ答えの無いJAMセッションとかならば
自分の色を出せるので2回目以降の技で
バリバリ初見の弱さをカバーできるのですが
定められた楽譜をその場で渡されて
いきなり演奏しろと言われてもまず出来ません。
1回目に”探り”の合わせを挟んでもらわないと
たぶんどんな簡単な楽譜でも爆死します…。
今日はそんな”初見”について書きたいと思います。
どんな人でも1回目より2回目の方が上手く行くに決まっています。
どれだけ初見に強い人でも
練習を積んだ後よりも初見の時の方がうまいひとなんて居ません。
しかし初見に強い人は1回目の時に100ある力のうちの
100に近いものを既に出せてしまうものです。
「対応力が高い」なんて表現するとしっくり来るのかも知れません。
こう言う人はなかなか居ないので凄く貴重な人材だと僕は思います。
「初見に強い」なんて言うと
音楽経験が深い絶対音感保持者なんかが良く
初見に強い人として上げられますが
僕はそれに関しては同意しておりません。
何故ならば彼・彼女たちは
往々にしてもともと実力が1000ある人達だからです。
彼らが楽譜を完璧に歌っても
本来の彼らのベストパフォーマンスは1000なので
100出した所でせいぜいベストの10%にしかならないのです。
寧ろ彼らにとっては
楽譜で定められた音が出てからが本番なわけです。
もちろん音楽経験の深さや楽譜を読む早さなども
初見力を養う上で大切になってくるかと思いますが
初見力って音楽力だけで養える程単純なものではない気がしています。
僕はこの初見力は無くても良いものだけれども
あって損はないものだと解釈しております。
例えばある日いきなり初めてのジャンル
そうですね例えばジャズに取り組むことになったとします。
全く初めてのジャンルは
そのジャンルの歴史も歌い方も何もかもが分からないので
最初は創意工夫どころかその曲のジャンルの奏法の
膨大な量のキャッチアップからはじまるわけです。
ここで初見力の強い人は
キャッチアップをする速度が物凄く早いように感じます。
つまり通常の人が1年かけてようやく習得する技術でも
その半分の半年ぐらいで会得してしまうポテンシャルがあると言うことです。
残念ながら僕にはこの初見力がほぼ皆無です。
初見では演奏を既存の知識やインプットだけで誤摩化す傾向にあり
なかなか初見から自信の100%に近いアウトプットを出来たことがありません。
初見力は楽譜への慣れや音楽経験に加えて純粋な記憶力や
日常的に鍛えられる即断力や情報処理能力に強く依存している気がするので
日頃からしっかりとものを考えて目の前の状況をてきぱきと処理する癖漬けをして
しっかりと対応能力を鍛えたいなと思ったお話でした。
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