【アカペラ】僕が無声パーカッションをはじめた本当の理由。


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先日9月17日から18日の2日間でベースパーカス合宿なるものをしてきました!
サークルに所属しているベース・パーカスを嗜む男子一堂に会しベースやパーカスに特化した訓練をするなんともストイックな合宿なのです。その話はまたこんど記事にしたいなと思うのですが、今日はその際に何回か聴かれた「先輩って有声ですか?無声ですか?」の質問にお答えしたいと思います。



いきなりですがお答えしましょう。

「得意なのは有声です。が、ここ1年以上無声で演奏しています。」

そもそも「ボイスパーカッションの練習で有声無声の垣根なんて本来必要なくって大事なのは如何に自分なりに元のドラムの音色を再現するかである」と言うお話が大切なのですが、それを言ってしまうと話にならんので、なんで「得意なのが有声なのか?」「なんで得意の有声ではなく無声で演奏しているのか?」について書きたいと思います。


【なんで得意なのが有声なのか?】

※誤解を生むような記述があったので補足記事を書きました。

断言しましょう。
日本人で無声パーカスが外人レベルに打てている人はプロでもいません!普通に断言します。異論反論受け付けますが、僕が聴いた限りではいません。日本人には。いたら是非紹介してください。

ではなんでいないのか?それは日本人が日本を話すからです。

無声パーカスとは文字通り無声音を使って演奏する奏法ですよね!
つまり無声パーカスは子音の音で演奏する奏法なのです。

それに対して有声音は声を使って演奏する奏法です。
つまり有声パーカスは母音を使って演奏する奏法なのです。


さて。勘の良い方はお気づきなのではないでしょうか?
アメリカ人と日本人、英語と日本語、子音が強いのはどちらでしょうか?より舌や唇を使って発音するのはどちらの言語でしょうか?

英語には、例えば、「breath」と言う単語がありますよね。
これ最後の「th」の後に母音が来ないわけじゃないですか!だからアメリカ人は子音のみでも発音できるんですよ。本能的に。

でも日本人。
「buresu」って必ず子音の後に母音が来ますよね?だから日本人って本能的に母音が強いんですよ。もう話している言語の性質上どうしようも無いんです。


だからこそ日本人に無声は無理なんですよ!
「pf」って発音できますか?ちゃんと唇や歯や舌を使って「pf」って言っていますか?「pufu」とか「pfu」になってないですか?

逆に有声音。
「とぅふ」って言えないんです。外人。「tufu」って。でも日本人なら「とぅふ」って簡単に読めますよね?有声音は母音が強い傾向にある日本語に特化した発声法なのです。


だから日本人が無声パーカスに音程を付けようとすると難しいんですよ!
だから外国人に比べて無声の音に変な息が混じるんですよ!
だから日本人の無声の音って歯切れが悪いんですよ!アタックが少ないんですよ!

もうね。日本語話す環境で育った以上運命なんです。だからばりばりの日本人である僕は有声音の方が得意なのです。


【それでも尚僕が無声に転身した理由】

声を使う有声音に比べて唇弾くだけで良いのでエネルギーをあまり使いません。
力を使わないのでテンポが崩れにくく、リズムも安定するので、自分でリズムをつくる際には有声音に比べてコスパが良いのです。

って言うのが表向きの理由です。どうです?かっこいいでしょう。笑

自分でリズムをつくり出すため。
リズムをつくり易いから。

※無声パーカスではバスドラムは舌や唇を弾いて演奏します。有声パーカスでは声で演奏します。声よりも唇を弾いた方が、マイクに乗り易い音で低い音を出し易いのでビート感が出易いのもリズムをつくり易い理由の1つです。


また英語はリズミカルな言語と言われているように、無声パーカッションの方が流れをつくり易いのです。1音打つと自然に流れるように次の音が流れで打ててしまうのが無声パーカッションです。これはグルービーな演奏への近道になります。


でも僕が有声パーカッションから無声に転身した本当の理由は違うんです。
それを差し引いても僕は日本人には有声パーカッションが合っていると思っています。それぐらい日本人にとって子音と言うのは扱いづらいもので、特に音程やピッチの調整をするさいにその子音への不慣れは致命的です。現に無声で曲に溶けるドラムを打てている人見た事無いです。日本人。


僕が有声音での演奏をしなくなった理由。
それは「喉のポリープ」です。有声音の使い過ぎによる「声帯結節」です。

ペンだこを思い出してください。
いつもペンがあたっている場所にはタコができますよね?実はそれと同じです。

声帯も特定の音域だけを酷使し続けるとそこに負荷がかかり次第にそこにタコが出来ます。それがポリープです。


強く喉を弾いて特定の音域の音で常に演奏し続ける有声パーカッションポリープをつくるための条件が揃いに揃っているのです。

特にしっかりと粒だちの良いアタックのある音を奏でようと思った際には、一度に吐けるだけの空気を吐くのが定石です。ボイスパーカッションは一度にいかに多くの息をはききって、一度にいかに多くの息をすえるかで音圧やアタックの質がかわってきます。そんな大量の空気を一気に吐ききって特定の音域の音だけ演奏していたらそれはポリープできますよ、ってお話です。


事実僕は2012年4月2013年11月2回程ポリープをやってしまい歌えなくなっていました。

4月にはライブ、11月にはサークルライブのオーディションがありメンバーにも迷惑をかけまくりました。ごめんねみんな。笑


確かに1回目に喉が逝ったときは僕の発声が悪かったのが原因の1つだったのですが、流石に2回目は喉の酷使が原因でした。

なので僕は得意なのは有声音を用いた演奏ですが、有声音に近い質で無声音での演奏が出来るようになったため、無声音での演奏のメリットも考えた上で最近は無声音で演奏しています。でもやっぱりスネアやバスの音程が安定しなかったり、手数を増やした時に音と音の繋がりが悪くなってしまったり、子音を用いているため音の処理が難しかったりとデメリットにも苦しみ悩んでいます。


僕は別に無声だとか有声だとかに拘る必要は無いと思っています。
でも僕が日本人である以上は有声音が僕には最適な奏法であり、しかしながら自身の発声が災いし喉に悪い癖を付けてしまったために、今は無声音を用いて演奏することがほとんどです。


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