月300時間以上働いていた僕が3社目にして残業が必要なくなった話


残業大好きマンだった僕

新卒の頃や社会人2社目に務める頃の僕は「喜んでボランティア残業」をするような、いわゆるお仕事におけるサイヤ人だった。もちろん、明確な目的があって残業していたし、誰かのせいにする気もなければ後悔もしていない。

1日8時間働くのを標準としたときに、1日16時間働けば人の2倍で経験値をつめると思っていたし、何より自分の能力をあげることに興味を持っていた。

今年で社会人生活6年目になるが、実は今の会社(3社目)に来てから、あまり残業はしなくなった。おそらく40時間以上働いた週はないと思っている。

会社が変われど、毎年仕事の量は増えているし、職責も重くなっているが、残業が必要なくなったのだ。


なぜ残業が必要なのか

そもそもなぜ残業は必要なのか?僕は、残業が必要になる時は、理由は2つしかないと思っている。

  1. 上司が無能(誰がやっても時間内に終わらないタスクを1人に押し付けている状態)
  2. 自分が無能(他の人がやれば時間内に終わるタスクでも自分が無能だから終わらない)

今日は「自分が無能」のケースについて書きたいが、「上司が無能」と思う人は、さっさと今の職場を辞めるか、上司を外して自分が生殺与奪の件を持つのが吉だと思う。

最悪なのは、残業と言う麻薬で自分を優秀と錯覚させてきた人間が上司になった時なのだ。スケジュールやタスク量の調整が出来ないので、どれだけ優秀な人をアサインしても現場は地獄と化すし、優秀な人ほど上に呆れて辞めていくことになる。

どうか潰れる前に逃げて欲しい。


自分が無能だった僕

ちなみに、僕の場合は確実に「自分が無能」だったため今まで残業してきた。自分が無能であることに早く気づけたのが、不幸中の幸いだったと思う。

そして、この記事は、僕のように無能が故に残業を余儀なくされている人にこそ読んで欲しい。

かつての僕のように無能な人には「仕事をルーティン化できない」と言う共通点があると思っている。もっと分かり易く言うと「仕事を単純作業化できない」のだ。

参考:https://toyotatimes.jp/chief_editor/049.html

上記の記事はTV CMで紹介されていたものだ。工場の業務効率化のサクセスストーリーであり「ハサミを決められた場所に片付けるようにしたら業務効率が上がりました」のような成功の要因が淡々と書かれている。

僕はコンサルタントの仕事をしており、工場業務とは正反対に位置するような職業かもしれないが、この話に通ずるところは多いと思っている。


❶Powerpoint / Excel作業を単純・効率化する

最たる例がPowerpointやExcel作業だ。

例えばPowerpointであれば「自分の型」を作ることで大幅に資料作成時間は短縮できる。自分が好んで頻用する図形やレイアウトや構成をテンプレートとして作っておけば、あとはそこに文字や図形を流し込んでいくだけである。毎回お絵かきするのは時間の無駄である。

例えばExcelであれば、マウスを使わずにキーボードから指を離さずに作業できるようになることで時間は大幅に短縮できる。Excelでマウスを使って何かすると言うのは、ハサミの例で言うと毎回ハサミをカバンの奥底から取り出すほど非効率である。

また、頻繁に発生する機械作業であればPythonにお願いしても良いと思う(別にマクロでもRでも何でも良い)。ツールを回せば5秒で終わるものに、毎回数十分から数時間の工数を投入するのは勿体ない。なんならヒューマンエラーの原因にもなり、エラーがあった際には謝罪にいらん工数がついてくる形になる。最悪だ。

日々の業務は実はちょっとした工夫でいくらでも負担の軽減はできるようになっていると思う。


❷思考が必要な仕事に時間が割けるようになる

一方で一朝一夕では効率化できない仕事もある。

答えのない思考を必要とする業務だ。

思考作業にもフレームワークはあるため、フレームワークを身に付けることでいくらか思考が早くなることはあるかも知れない。また、過去の経験からセンスが養われて、思考がスムーズにできるようになることもあるだろう。

ただし、思考に関してはショートカットを覚えたり、便利ツールを開発しても、一気に効率化できるものではない。

だからこそ、1日8時間のうち、できるだけ多くの時間を思考に割いて、より良質な経験を積むべきだと僕は思っている。そのためにも単純作業の時間はこの上なく邪魔なのだ。

ツールが5秒でできる仕事に対して、いくら頑張って経験値を積んでも、残念ながら自分の市場価値はあがらない。それであればツールの作り方を覚えて、ツールを作れるようになった方が自分の市場価値は上がるし、仕事を効率化して思考能力を鍛える時間を確保することで、さらに自分の価値を高めることができる。


❸コミュニケーションに時間を費やす

思考に時間が掛からなくなってくるとさらに無双できるようになりはじめる。

社内外のコミュニケーションに時間を使えるようになるからだ。チームの進捗管理であったり、クライアントとの調整であったり、各タスクのリマインドであったり、いろんなことに気を配る余裕が出てくる。

コミュニケーションに時間を使えないと、タスクの進捗を管理するにも

  • 来週締め切りのAは終わっていますか?
    お忙しいところ本当に申し訳ありませんが、明日の正午までにxxxにご提出お願い致します。
  • 明日の正午までのご提出が難しいようであれば、頑張って期日は月曜日の朝9時に延伸しますので、それまでにご提出いただくことはできますでしょうか?

など、AI Botのようなコミュニケーションしかとれなくなっていく。

相手の今の「困っていること」「心情」「優先順位」「価値観」などに目を向けられなくなっていくのだ。そうなると、人としての信頼関係は築けないし、潜在しているリスクや課題を未然に防ぐことも難しくなっていく。

結果、プロジェクト終盤に大ドンデン返しが発生して、プロジェクトは炎上し、残業地獄が始まるのだ。おそらく次の仕事にも繋がらないだろう。


残業をするときの注意点

僕は残業はするなとは言わないし、残業は悪だとも言わない。少なくとも、僕は残業しながら自分の能力をどうにか高めてきたからである。

ただし、残業するときは、残業してどんな能力を伸ばすのか工夫して欲しいとは思う。

そして、業務を効率化して浮いた時間で、今度はどこに時間を投資していくか工夫して欲しい。僕は当面は、相手を知ることに1日8時間の工数の大半を投資したいと思っている。


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