しばしばバンドマネジメントについて相談を受ける時に
「問題の切り分け」が出来ていないなと感じる時があります。
バンドマネジメントをして行く上で
欠かせないのがこの「問題の切り分け」の能力です。
これが出来ていないと勝手に絶望したり
今抱えている問題が泥沼化したり
ろくなことが起きない悪い方へと進みがちです。
なので今日は「問題の切り分け」について記事を書きたいと思います。
問題:下記の斜体部はダメな例です。
この言い方のどこに問題があるか探してみてください。
先輩相談です。
実は最近バンドが上手く行っていません。
なかなか人が集まれなくってハモらなくってオーデにも落ちてしまい
バンドのモチベーションはだだ下がりです。
遂にA子がバンドを辞めると言い始めてしまって
先輩に相談したいと思ったのですが
先輩だったらどうしますか?
さあ!
ではさっきの斜体部でかいたバンドの問題を解決して行きましょう!
まずバンドの運営が上手く行かなくなった時は
真っ先に紙とペンを用意して今バンドに起こっている
問題を箇条書きにして欲しいのです。
先ほどの斜体の部分であれば
1.集まれない問題
2.ハモらない問題
3.オーデ落ちる問題
4.モチベーション低下問題
5.A子脱退問題
が上げられます。
そして次はここから1個ずつ順番に紐解いて行きましょう。
まず一項目ずつ何故そうなっているのか考えましょう。
一気にまとめて考えてしまうと本質を見失います。
1から5までぶっ通して考えるとこのバンドはさも
集まれないので
練習時間が確保出来ず
ハモらなかったので
オーディションに落ちて
モチベーションが低下し
メンバー脱退の危機に立たされているバンド
に見えますがこれは正解とは限りません。
じゃあ仮に
もしもいつも集まれないのがA子だったらどうでしょうか?
集まれないので
⇒A子が来れないから
ハモれないので
⇒全員で合わせられないから
⇒A子の練習が足りないから
オーデの落ちて
⇒まあ当然だ
モチベーションが低下し
⇒まあそうなるわな
A子が脱退を切り出した
⇒迷惑をかけたくなかったから脱退を切り出したのでは?
⇒もしかしたらA子は音とりが苦手でバンドに着づらかったのでは?
⇒他にやりたいことが出来てサークル自体を辞めようか考えていたのでは?
こうなるとバンドの問題からA子の問題に発展していきます。
ここでバンドとしてのコミュニケーション力が試されるわけですよ。
じゃあ仮にこういう背景があったらどうでしょうか?
ハモれないので
⇒実は個人練習が足りていなかった
そりゃ集まっても皆が音とりばっかりだったら
音楽に対して真剣な人からバンドに来なくなり
集まりも悪くなりますしモチベーションも低下します。
この場合はA子はバンドに愛想をつかしている可能性が高いです。
そして「2.何故か考える」で
原因の切り分けが出来たら優先順位づけをして
根本的な原因となっている場所から順次解決してみてください。
一度に解決しようとしないことが大切です。
2や3が出来ていない人って
実は本当にバンド想いで音楽に対して真摯でも
いつも文句ばかり言っている人みたいに見られてしまいがちです。
そうならないためにも
バンドがヤバい時こそ何がやばくて
それはなんでヤバいのか1つ1つ順番に
紐解いて行くことが大切です。
その際にわからないことも多いと思うので
分からない部分はしっかりと何パターンも仮説を立てて
いろんな想定をしてみると良いでしょう。
きっといくつかそれっぽい想定が見つかるので
的を絞れたら後はその想定をより100%に近づけるために
対策を打ちつつ探って行けば良いのです。
先輩相談です。
来週大切なオーディションがあるのですが
A田がアホみたいに忙しくって
サークルの全体練習に来ないだけでなく
本番前に深夜練習1回出来るか出来ないかです。
深夜に歌うと喉を壊しますし
今は冬ですし
1年生の女子も居ますし
どうしたら良いかと思ってLINEしました。
さあ!
皆さんならこのLINEに対してどうやって返事をしますか?
どう問題を解決しますか?
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