皆さんは演奏をするときテンポをどうやって決めていますか?
ボイスパーカッションを嗜む僕にとってテンポは常に演奏と隣り合わせになるものです。
特にパーカス入りの曲とかだとかなり神経質になります。
僕は大学3年生までテンポは原曲に合わせるものだと思っていました。
しかしアレンジをはじめてからその考え方は変わり今では好きなテンポで演奏するようになっています。
それは何故かと言うお話をしていけたらなと思います。
さて。
僕はテンポは情報量だと思っています。
これだけだと意味がわからないので補足して行きます。
テンポとは1拍あたりに込められる情報量を決めるものだと思っています。
つまりテンポが遅いバラードでは景色が流れて行く速度が遅いためより詳細に景色を描くことが出来ます。
歌の表現も音の動きも歌詞の量も
テンポが遅くなればなるほど1拍あたりの幅が伸びるのでより多く詰め込めるようになります。
逆にテンポが早ければ早いほど景色の遷移も早くなります。
特にテンポ200を越えるような曲では大雑把に大枠を描くことがやっとなのでは?
しかしこれもデメリットと言う事では無く
展開が早いだけに飽きさせない演出をすることが可能になったりします。
つまりどういう演奏をしたいか・どういう魅せ方をしたいかによって、1拍に混める情報の量や景色が流れて行くスピードと相談しつつテンポを決めるのがベストなのでは無いかと考えるようになりました。
少なからず本格的にアレンジをはじめてからは音楽を聴く時にもテンポと表現について考えるようになりましたし、自分が楽譜を作る時にも「何を表現したいか」考えた上でテンポを逆算するようになりました。
若かりし頃は上手いリードと歌っている時でも「原曲に比べて遅い」だとかつまらないことを言ってしまっていましたが、たぶん今だったらそのリードの子がその時間の流れの中でどのような情景を描くのか心を安からにして眺めるのだろうなと思います。
練習にメトロノームを持ち込んだり、片耳にメトロノームをつけて練習したり、色々テンポにも拘って来ましたが、一周まわった今思い返してみると不愉快な拍飛びが発生していないかぎりではテンポってリズム練以外では表現の一部であって固執しすぎるべきところでは無いのかも知れません。
最後まで読んでいただきありがとうございます。もしこの記事を気に入って頂けたようであればシェアをお願い致します。非常に励みになります。