僕がベースを元に組み立てる時の思考
先日、久しぶりに大学時代から歌い続けてきた(?)アカペラバンドで集まって歌う機会がありました。
実は最近、このバンドで歌い始めてから早8年間、ようやく自分が出したい音色・タイムが出せるようになってきたんですよね!
※ただし体力と集中力が持たないため大体1番でつねこーゴールデンタイムは終わるのですが…。
せっかくなので、今日から何回かに分けて、そのバンドで歌っている中でも、僕が一番リズムに苦戦した曲について僕なりのパーカスのポイントを解説したいと思います。
お題のベースライン
この曲、すごくシンプルです。
基本的にずっとこの繰り返しです。
なので実はパーカスもいたってシンプルで同じことの繰り返しになります。
パーカスの基礎リズム
うちのバンドはベース/パーカスは楽譜に準拠せず、裁量でリズムを変えて歌っているので、ベースが歌っているものを譜起こししているのですが、細かいおかずは抜いて本当にシンプルに仕上げています。
譜面に起こすとしたらこんな感じですね!
コーラスにロングトーンが多いこともあり、パーカスも余計なことはせずにとにかくシンプルを心がけています。
ただ、こう言ったシンプルな譜面ほど難しいのです。
ここからが僕のこだわりポイントです。
バスをミュートして休符を立てる
僕は先ほどのリズムをこうやって打っています。
なっている音は変わりませんが、バスの余韻を短めに切っています。
※通常のドラムであれば、バスドラムを踏みっぱなしにして、バチを押し付けて、音をミュートする演奏になります。
ベースを休符を合わせる/ベースの休符内に収めるためです。
こうすることで休符が目立ちますよね。
ドラムはリズムパターンも大事かもしれませんが、単純なリズムにほど習熟度が出ます。
そしてこういったポイントが曲全体のリズムの感じ方/感じさせ方を変化させます。
休符が目立つことで跳ねますよね!
この休符こそがグルーブを作る音であり、この曲のミソなんです。
スネア(オープンリム)で拍を感じる
譜起こしはしていませんが、この曲は黒人リードが歌う英詞が詰まった曲です。
つまり、放っておくとかなりせわしなく聴こえるのです。
なので「原曲の黒人特有のバックビートを出すため」と「曲がガチャガチャしてしまうのを防ぐため」にスネアで拍を取るようにしています。
ベースラインから察することができるように曲自体は16分の曲ですが、僕は4分で感じるための打ち方をしています。
その中でも、1・3ではなく2・4のバックビートで感じることで、リズムに引きを出すことを狙っています。
ここまでリズム編
どうでしょう?
初めのなんの変哲もない4つ打ちと比べると、同じリズムでもビートの表情が変わっているのが伝わりますでしょうか?
実は音の切りや強弱でビートはここまで変わるのです。
あとは音色
ハイハットの音までマリンバで表現できなかったので、バスとスネアの音を表現してみました。
バスは僕は明確に「LowC」を狙って打っています。
大きな理由を3点あげると、「PA宅のLowのつまみで制御しやすい音」であり「曲のコードトーンに乗いる音」であり「1小節目のラとも音が動くソとも親和性が良い音」だからです。他にも挙げ出すとキリがないですが。
続いてはオープンリムショット。
この音は先述した通り目立たせたい音です。
なので音の厚みを出すために、「複数音が混じる」「硬い音がなる」「柔らかい音も同時に鳴らせる」オープンリムショット(Kスネア)を採用しました。
ここも明確に音程にこだわっています。
「カッ」というアタック音はミっぽい音、「息を吸った時に副産物的になる息?声帯?の音」はラです。
この音も、同時に近い音域で鳴っているベースの音との親和性を強く意識した上での音程のチョイスですね。
※2拍目4拍目はオープンリムとバスの同時演奏はできないので、マリンバでの再現音源ではバスは抜いています。
まとめ
どうでしょうか?
単純なビートでも、こだわるべきポイントはいくつもあるのです。
ぶっちゃけ、最近の曲の傾向って似ています。いや、最近だけでなく、歴史上の曲を漁っても、天邪鬼なビートで基本のパターンから大きく外れた曲って少ないです。
ただ、同じリズムでも、曲によってリズムの捉え方は異なりますし、鳴らずべき音色も変わってくると思います。
ただただ目の前のリズムパターンをなぞるのではなく、音の入りきりや音色にまで神経を研ぎ澄ませるとパーカスとしても腕も上がり、無意識に他のパートが歌いやすい/グルーブ感が心地よい演奏に近づけると思いますぞ!
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