毎年思うのですがどうして入ったばかりの1年生ってあんなに可愛いのでしょうか?
凄い生意気でも先輩なめくさっていても1年生って相当可愛いものです。
自分が大切にしているコミュニティに
一緒に頑張って行く仲間が増えるのって凄く嬉しいですよね!
そんな新しい仲間に頼まれたらなんでもしちゃいますよ!
え?楽譜?いいよ!いいよ!作りますよいくらでも!
僕の作った楽譜で良いならばいくらでも作りますとも!
と、言いつつ言われつつ4年間学部生活を送ってきました。
今日はそんな入ってくれたばかりの1年生に楽譜を譲渡する時に
僕が気をつけていた事を記事にしたいと思います!
僕は最初の楽譜はシンプルなものであればシンプルなものであるほど良いと思っています。
何故ならばまだアカペラに慣れ親しんでいない新入生に
決め所や美味しい所てんこもりの楽譜を渡した所で
結局どこから着手して良いのかわからなくなってしまうからです。
LINEは初回リリース時に“敢えて”無料音声通話機能や
写真の送受信の機能を省いてアプリの配信を行ったそうです。
2011年当時はスマートフォンがまだ市場に浸透しておらず
スマホに慣れ親しんで居ない層の方に一番”本質的”な価値を提供するためには
シンプルにユーザーに一番届けたい価値がわかりやすく見えた方が
良いと考えたからだそうです。
確かにボタン1個しか無いシステムなら初めて使う人でも迷いません。
それと同じなんじゃないかなと思います!
初めてアカペラを歌う1年生にとって“わかりやすいこと”ってこの上なく大切です。
そしてこれから歌って行く上でも“完成のイメージ”を掴みづらい楽譜を渡しても
たぶん歌っている本人達も歌っているうちに自信を無くし嫌になってしまいます。
1個目の楽譜に求められているものって何かなって考えた時に僕は
①音楽の教科書としての役割
②アカペラの練習の進め方の教材としての役割
③アカペラの楽しさを感じるための役割
の3つに尽きるのではないかと思います。
①を実現するには綺麗な記譜が大切ですし
②を実現するにはシンプルな3度でのuhコーラスと
決め所となる全員での字ハモがあれば充分だと思いますし
③を実現するには何度か練習すれば確実に進歩が見える
シンプルで形になりやすい楽譜が最適だと思います。
もちろんこれはこの時期に限定したお話です。
当然冬に同じ依頼をされれば今度は難しめの楽譜を作ります。
おそらくアカペラにも慣れて来て
そこそこ自信もついてくる頃合いだと思うので
課題曲となるような少し背伸びをした譜面を渡す事で
今度は時間をかけて練習していく教材が出来るわけです。
LINEになぞらえるならばスマホが市場に浸透しきって
ユーザーがスマホの操作に精通したタイミングで
エクストラの機能を追加したものをリリースすることで
本当に伝えたい価値とそれに付随した価値の両方を
ユーザーに届けようとするフェーズにあたるわけです。
そんな当時の1年生が4年生になったら逆に
心を鬼にして楽譜をあげる事を拒否(※)しても良いですし
逆に自分たちで工夫をして行かなければ
決して完成しないような楽譜をプレゼントしても良いですし
大事なのはその時々で相手に最適なものを渡す事だと思います。
※毎回楽譜を貰っていたらいつまでたっても作れるようにならないから
「楽譜作ってください!」
と、つぶらな瞳で懇願されるとついつい張り切ってしまいがちですが
Vox Oneの松岡さんにインスパイアされまくった13th大好きな僕が
魅惑のadd9からの6sus4のコンボをかました楽譜を渡しても
きっとアカペラを初めて間もない1年生は困り果てるだけです。
最悪の場合彼らからアカペラの楽しさを奪ってしまう害悪な楽譜にすらなりかねません。
しっかりと相手にとって今は何が最適なのか考え
相手にマッチした楽譜を作れると1年生の手助けとしては最高なのかなと思いました。
※LINEの話はここから引用しました。笑
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