【アカペラ】説明する時は専門用語を出来るだけ使わないようにしよう!


専門用語を使わないように!
これは僕の持論なのですが
何か1つのことに取り組んでエキスパートを目指す際に
エキスパートに近い人ほど難しいことを
難しい専門用語などを使わずに説明してしまう
と思います。

逆に中途半端な知識で喋ると
なかなか上手く噛み砕いて分かりやすく説明できずに
ついつい専門用語を多用してしまったり
細部の細かいところを誤摩化して説明してしまう
ものです。

なので今日は
「誰にでも伝わる喋り方」のススメを書こうかと思います。



case1.後輩の指導
さて。
あなたはボイスパーカッション歴2年の先輩です。
3年生になったこの春ついに後輩が出来ました。

夏も間近になったある日後輩のA君が相談に来ました。

「先輩。俺ボイスパーカッション初めてもう3ヶ月経つのに
未だにスネアの音がしっかりならないんです…。
これは神様からの引退勧告なのでしょうか…?
コツとかアドバイスとかあったら是非教えて欲しいです。」

確かに言われてみればA君の音は息に頼りきった音です。

さあ!
あなたならどうやってアドバイスしますか!


ここで
「息が多いから息を使わないで唇の筋肉で音を出してごらん!」
なんて言おうものならばAくんは大混乱です。

コーラスを歌っている皆さん!
唇の筋肉ってなんのことだかわかりますか?
たぶんこれってパーカス特有の言葉です。

“息を使わない唇だけの音”なんて言われても意味が不明です。

しかい例えばこう言ってみたらどうでしょうか?

「もうこれ以上息が吐けなくなるまで息を吐いて!」
「はい!吐けなくなったら吸う前に手を挙げて!」
「お!吐けなくなった?そしたらその状態でスネアうってごらん?」
「これが息を使わずにスネアを打つ状態だよ!」

幾分か分かりやすくなったのではないでしょうか?
相手に何か説明する際は基本的に相手は何も知らない人と言う前提で説明したほうが物事伝わりやすいです。

特に音楽なんて専門用語やパートごと特有の感覚が沢山あるものです。


case2.マーチを演奏するリズム隊初経験者
じゃあ次はこれです。
初めてリズム隊に挑戦する同期がミッキーマウスマーチを歌うことになりました。
彼はパーカスですが今ひとつマーチの進行感が出なくて悩んでいました。

ずっとベース一筋でやって来たあなたはリズムには自信があります。
そこで彼の演奏を聴いてアドバイスすることにしました!

う〜ん…。確かにこれは酷い。
さあどうやってアドバイスしますか?


ここで
「ほら!この曲はマーチだからしっかりトリプレット跳ねて!」
なんて言ったら通じると思いますか?

これはかなりグレーです。
アカペラサークルならばトリプレットと”跳ねる”ぐらい知っていて欲しいものですが
これだけでは意図したものが伝わるとは限りません。

じゃあ3連符や跳ねると言う言葉を使わずに説明するにはどうしたら良いでしょうか?

僕だったら「マーチ」言い換えることで日本語化します。

「この曲は行進曲だから弾むように演奏してみよう!」
「楽しくスキップするようにさ!ほらワンッツーワンッツー♪」
「前に進むように軽快に!はいワンッツーワンッツー♪」

トリプレットを知らない人はいるかも知れませんが
「ワンッツー」と言うかけ声に合わせて演奏できない人は居ません。
居たとしても隣でカウントしてもらうことで練習出来ます。

そして「マーチ」「行進曲」だけではその音楽的特性を知らない人からしてみると「だからなに?」で終わってしまいます。
しっかりと自分の中で「マーチってどんなジャンルか」落としこんでからアドバイスに行かないと伝わることも伝わらなくなってしまいます。


まとめ
これは僕が社会に出てから学んだことです。
自分たちが当たり前のように使っている業界用語や社内用語ってお客様には通じません。

業界では誰しもが当たり前のようにもっている前提知識もお客さまは勿論もっていないのです。

お客様だけではありません。
部署が違えばもっている知識も変わります。
社内でも部署ごとに特有の専門用語って他の部署の人には通じなかったりします。

じゃあアカペラではどうでしょうか?

アカペラをはじめたばかりの初心者。
パートが全く違うバンドメンバー。
音楽経験が異なるバンドメンバー。

彼・彼女らと自分の知識って全く同じものですか?
ピアノを10年間やっていたサークル員ロックバンドのドラムを10年間やっていたサークル員って音楽経験者として同じくくいにして大丈夫ですか?

彼らの知識やノウハウって同じですか?
ピアノ奏者にツーバスやツインペダルっていって伝わりますか?
ドラム奏者はピアノのペダルのそれぞれの役割全部言えますか?
ドラム奏者は一般的なピアノの最高音と最低音を言えますか?

このように音楽用語ってコミュニケーションの場になると案外弱かったりします。
勿論音楽サークルなのでゆくゆくは皆が最低限の基本的な音楽用語は理解している状況がつくられるのがベストですが、一朝一夕では無理です。

是非誰かに何か説明したり
フィードバックを行ったりする時は
極力専門知識に依存した表現や
音楽用語は避けて

自分の中に一度それらを落としこんで万人に理解出来る日本語に翻訳してから話してみてはいかがでしょうか?

7c512818f3b84945c791694b9b3b022b_s


最後まで読んでいただきありがとうございます。もしこの記事を気に入って頂けたようであればシェアをお願い致します。非常に励みになります。


コメントを残す