【アカペラ】練習をする時に気をつけたいこと〜大きな石から彫刻を作ろう〜


大きな演奏と小さな演奏
突然ですが皆さんに質問です!

100点の演奏で20点分しかミスがない演奏

200点の演奏なんだけど80点分もミスがある演奏

のどっちが評価が高いと思いますか?

mokabuu.comをお読みの皆さんなら
恐らくこの程度の算数は出来るかと思います。

100 – 20 = 80
200 – 80 = 120

後者の方が優れた演奏だと評価出来ます!

今日はそんな記事を書きたいと思います。


大きな石を削る
僕はアカペラの練習と言うのは
彫刻を彫るようなもの
だと思っています。

雑で荒削りな演奏から
無駄な部分や綺麗にする上で阻害要因となっている部分を取り除いて
1つの綺麗な形を仕上げる様はまさに彫刻と言えます。

この時に少し意識して欲しいのが
まずは素点を上げると言うことです。

日本人の性格上
多くの方がミスをしないようにと
縮こまって歌ってしまいガチです。

最初は出来なくて当たり前です。
寧ろ最初は如何に大きな石を用意するかが大事なのです。

初回の練習でハモることは期待しなくて良いと僕は思っています。
そのかわり「とにかく大きな演奏をすること」を意識出来ると
その後いわゆる「つめる練習」をした際に出来上がる演奏が良いものになると思います。

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100点を狙うと100点はとれない

また世の中には完璧な演奏なんてありません。

つまり完璧を狙って完璧に演奏しても
小さなミス等は必ず生じるのでどんなに上手く行っても99点にしかなりません。

逆に考えてみましょう。

最初からextra credit(ボーナス点)を加味し
200点を目指していたらたとえ80点分の失点をしても
良さがそれを遥かに上回るので120点
になります。

pentatonixなんかがその最たる例です。
音楽的な視点で音楽的に見るとpentatonixの演奏は
いくらでも減点出来ます。

ただそれを上回るだけの良さがあるので
誰も彼らの演奏を批判することはしませんよね?


まとめ

練習を開始するときは先ずは大きな石の用意を。

特にアカペラ3年生ぐらいになると頭ばかり大きくなり、
ついいきなり細部から詰めようとしてしまいがちです。

神は細部に宿る!

この言葉に間違いはないですが、
細部の神に会いに行く前に先ずは…。

荒削りでも良いので
大きな石を用意するところからはじめて見てください。


参考
僕が以前審査を行った際に設けていた審査基準です。

5段階評価で3を平均とした際に
やはり平均以上の評価をつけているところには
何かしらの「+α」を求めていました。

サークルライブA(音源審査)

リード
1点 歌詞が飛んでいる。意図せずに歌詞を変えている(あからさまに歌詞を間違えている)。
2点 明らかに主旋律の音が外れている。
3点 音程は良い。歌詞解釈が不十分だったり細かい表現がまだ詰め切れていない。
4点 音程以外に突出した良いポイントが1つある。
5点 あのね。ちょーいい。
サークルライブB(実地審査)

リード
1点 該当者無し
2点 演奏上気になってしまう音程のズレやリズムのズレがある
3点 荒削りだが自分の表現が出来ている
4点 しっかりと丁寧に自分の表現が出来ている
5点 しっかりと丁寧に自分の表現が出来ておりステージングや細部の表現からもそれを感じ取る事が出来る

その都度オーディション全体のレベルにあわせて
基準は上下しているので一概にはなんとも言えませんが
オーディションのこういった部分にも大きな石の考え方は
垣間見えるのではないでしょうか?


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