皆さんは音楽の知識がある人と音楽の知識が無い人、どちらがより優れた奏者だと思いますか?
「こんなもの答えなんて出ないよ!」って方も多いかと思いますが、強いて言うのであればどちらでしょうか?
こんな質問をしておいてなんですが、僕はこれって本当に答えが無いと思うのです。そして「知識がある」のも「知識が無い」のもデメリットだらけだと思うのです。
「知識がある」とその知識に捕われるので、自分の頭で考える事が無くなります。その結果、今あるものしか作れなくなり、アレンジをしても「どこぞのバンドのパクリのようなアレンジ」ばかりになり、なかなか個性が出なくなったりします。また、最初は個性があっても、それが体系化されることによって「ああ。またそのパータんね。はいはい。飽きたわ!」となってしまったりします。知の便利さ故に、知を道具として使えなくなり、知の奴隷になってしまうわけですね!
逆に知識が無いと「音楽的な間違い」を多くおかします。そしてその間違いに気がつかない事が殆どです。もちろんルールや規則に縛られる必要は無いのですが、物事を楽しむには最低限のルールを知っておく必要があります。サッカーを楽しむためにはサッカーのルールを、社会人生活を楽しむためには社会のルールを、それと同じで音楽を楽しむためには音楽のルールを知っておく必要があります。それを知らないとサッカーで言う反則や、社会で言う犯罪をおかすことになってしまいます。
なので今日はそのちょうど間を射抜くための練習方法を紹介します。
何故?なんで?どうしてそうなるの?
僕は物事を極めるにはこの姿勢が大事だと思っています。例えば「Ⅰのコードに11thの音を足してはいけない」ことはその辺の本を読めば書いてあるかと思います。ここで「なるほど!Ⅰに11thはダメなのか!」で終わってしまう人は必ずどこかで伸び悩む人です。断言します。本を読んでその内容を鵜呑みにして勉強した気になっていては世界は広がりません。
僕はここで敢えて「この本には11thはダメって書いてあるけどそれはなんでだろう?」と自分が納得するまでその理由を突き詰めて、それを自分の言葉で説明できるようになって欲しいのです。講義やバンドクリニックであれば、先輩にとことん突っかかるのも僕は良い手段だと思っています。多少面倒くさいと思われても、面倒くさいと思っても、しっかりと「何故そうなるのか」仕組みを理解しておくことは大切です。
参考:【アカペラ】C Majorのキーで11thはタブーだと言うが…
仕組みがわかれば自身の知識が薄れて来ても、再度知識を再構築することが出来ます。
例えば上記の例ならば「CMajorのキーでCの和音に足せない音ってなんだっけ?」「えっと・・・。倍音だったな。」「Cの倍音だからGかな。」「CがGの立場になる和音だとFがあったな。」「そういえば11thだ!」「吉田さんがCDEGABを同時に引いても変な音にはならないけどそこにFが入ると変な和音になるとか言ってたっけな!」と、「何故」から逆算して絡めて自分の頭で考える事が出来るようになります。
そしてそれと同時に新しい疑問も生まれてきます。例えば「C6(ドミソラ)」と「Am7(ラドミソ)」は構成音が全く同じです。しかもCもAmもハ長調のトニックです。何故11thの音はNGであったにも関わらず、こんな紛らわしいトニックの和音は許可されているのでしょうか?これが僕の最近の疑問であります。こいつを自分の口で理論的に説明できるようになった時、僕は更なる進化を遂げているでしょう。笑
※何故こっちは許可されるのか理由知っている方がいらっしゃったらヒントください!
勉強は大切な事です。
ただし何か新しい知識を得た時に、それを鵜呑みにするのではなく、それが何故そうなっているのかしっかりと自分で掘り下げるようにしてみてください!また、後輩は先輩に何か教わった時に徹底的に「なんでですか?」と面倒くさく聴いてみると自分の成長にも、先輩の成長にも繋がるかと思います。先輩は後輩に「それは何故ですか?」と聴かれた時に、しっかりと説明できるように準備することで、自分の知識の定着にも掘り下げにも繋がりますよ!
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