【編曲】楽譜を作るからには抑えておきたい音楽基礎知識〜和音の展開編〜


あなたのアレンジ大丈夫?
アマチュアのアカペラアレンジを聴いていると
凄く良いもの演奏は良いのにアレンジが惜しいもの
2つに分かれるなと感じます。

「とりあえず作ってみた楽譜」

「練られて作った楽譜」

の次元のお話ではなく
そもそもの和音の構成音が間違っていたり
コード進行が音楽的な規則に乗っていなかったり

そういったところに“惜しさ”を感じざるを得ません。

なのでちょっとずつ音楽の基礎知識
小出しにして行ければなと思い
今日は「和音の展開」について書いてみる事にしました。


基本形
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まずは基本中の基本ですね。
根音である「ド」に対して3度の「ミ」5度の「ソ」がくっ付いた和音です。
C Majorって呼ばれたりします。

根音が最低音になるのが基本形の特徴です。
なのでこの和音がオクターブ上がって

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これも基本形です。
ここが全ての始まりです。

和音の構成音を探す時は基本形から探すと
3度と5度なので音を間違えることが激減します。


第1展開
さて。
しかし全部「1度3度5度」では音楽になりませんよね。

いや、
音楽なのですがお辞儀でおなじみの
「ドミソ・シレソ・ドミソ」すら鳴らせません。笑
なので展開と言う儀式を行うわけです。

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楽譜の2小節目です。
「ミ」が最低音になっているところですね。

これが「第1展開」です。

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「シレソ」は「G(ソシレ)」の第1展開なのであります。


第2展開
スクリーンショット 2016-01-31 21.52.25

お次は3小節目。
第2展開です。

「ソドミ」です。
3和音の場合は第3展開はありません。

第3展開してしまうと「ドミソ」に戻ってしまい
「ド」が最低音になってしまう
ので結局は基本形と同じになってしまうのです。
なので第3展開ではなく基本形(がオク上になったもの)となります。


第3展開
ではどのような時に第3展開があるのか?
それはこんな時です。

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CMaj7の和音ですね!
7thの音がついた場合には4和音になるので
「ソ」をオクターブ上げても最低音が「ド」にはなりません。

「シドミソ」になりますよね!
これが「第3展開」になります!


おまけ〜分数和音〜
通常和音を展開した時でもベースの音は根音のままにします。
つまり「ド」+「ミソド」「ド」+「ソドミ」になるわけです。

しかし
稀に最低音を「ド」にしないこともあります。
それがどんな時はまた別途記事にするとします。
※書くと長くなるので

例えばこの楽譜。
スクリーンショット 2016-01-31 21.52.25
2小節目と3小節目の最低音がそれぞれ「ミ」と「ソ」ですよね。
これらのコードを示そうとした際に最低音がそれぞれ「ド」では無いので、

C/E
C/G

※「ド」の和音が「ミ」に乗ってるよ
※「ド」の和音が「ソ」に乗ってるよ

と示してあげるわけです。


この曲なんか分数コードが多い印象です。
キーも分かりやすいので分数コードに興味がある方は
どんな展開の和音でどんな分数コードが登場しているか
聴いてみてはいかがでしょうか???


まとめ
さてさて。
こんな感じで今日は基礎の和音の展開について紹介してきました。

正しい音でしっかりと楽譜を作る上で
展開は絶対に抑えておきたい基礎知識の1つです。

自分が演奏している和音はどんな和音なのか?
その和音の構成音はどのような音なのか?
根音となるべき音はどの音なのか?

しっかりと正しい音で歌うためにも正しい楽譜を。
正しい楽譜を作るためにも基礎知識をつけましょう!


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