参考:大坂昌彦 ジャズ ミュージシャン インタービュー
とりあえずボイスパーカショニストやドラマーなら
1度は読んで欲しいなと思った記事です。
僕が今までずっとリズム楽器をやって来たなかで
気付いた事がプロの視点から書かれていました。
もっと早くこの記事に出会っていたかったと言うぐらい
オススメ出来る記事なのでそう長くも無いですし一読の価値ありです!
極端なことを言えばドラムとかベースっていう楽器は、商売相手がお客さんじゃない。
まずはこの一文が凄く腑に落ちました。
僕はパーカスのワークショップに行くたびに真っ先に「バンドのオーダーメイドのパーカスになれ!」と
言っていたのですがそれをもっと分かりやすい形で説明してくれていたのがこの記事でした。
スキルの面でいえば、ドラムははっきりいって簡単な楽器だから(笑)
これも凄く納得します。
同様に僕もボイスパーカッションはアカペラバンドの中で一番簡単なパートだと思います。
好き勝手に歌えば自分のグルーヴは絶対に出ますし(他人のグルーヴのコピーは大変ですが)
パーカスは自分の音楽的ルーツが凄くプリミティブに出るパートでもあります。
ポップスを聴いて来た人は8ビートが大好きで
テクノが好きな人はバスがべったりとして重くて
パンクが好きな人は正拍が強くなるものです。
それを踏まえた上でドラムにとって本当に難しいのは
「音楽的に何が必要であるか考えられるようになるところ」と
インタビュー記事には書かれています。
そして以下の文章に繋がります。
自分が主役にはならないわけだからね。
極端なことを言えばドラムとかベースっていう楽器は、商売相手がお客さんじゃない。
フロントやピアニストが雇ってくれる。
パーカスにとってのお客さんは聴衆である前に
バンドメンバーであると言う自分の持論と合致しました。
僕はドラムの音程に凄く拘っています。
スネアの音程を曲のキーに乗せたあと
曲の長短に合わせてスネアのピッチをコーラスからずらします。
有声音がコーラスと不協和音を鳴らさないための予防線です。
そして難しいのはシンバル系(ハイハット含む)。
こいつらに音程とピッチをつけるのは簡単ではありません。
でも超一流とよばれるドラマーは誰しもやっています。
発声練習のロングブレスでブレスと同時に音程やピッチに意識したり
そういうところから練習を始めました。
ピッチの高いシンバルは不快ですしかといってピッチが暗すぎると
何をやっているかわからないだけでなく音がこもって逆に聴きづらくなります。
ここでバンドや曲に合致した「ドンピシャリ」のピッチを見つけるのが難しいわけです。
つい話したがりの癖が出てしまい持論を書きなぐってしまいましたがインタビュー記事には
以下のように記載されていました。
属に、ドレミ族とドラム族っていう呼び方があるけど、ジャズのような音楽をやる時に、ドラマーにとってドレミはまずぶち当たる壁。セッションでみんなが盛り上がるところで、ドレミがわからないと「え?なんで?」ってなっちゃうでしょ。
最後にジャズドラムを演奏するファンへのアドバイスとして
音楽そのものをいかに理解するかが大事です。
ピアノやベース、トランペットなどそれぞれの楽器を理解すると、
ジャズがもっと楽しくなる。
と大坂昌彦はおっしゃっていました。
これはアカペラのパーカスでも同じだと思います。
ボイスベースやコーラス。
そしてリードボーカルのことを理解すると音楽がもっと楽しくなります。
大坂昌彦さんの言葉をお借りするならば
“クライアント(プレイヤー)”が求めているものをしっかりと汲み取り
その本質を見極めた上で自分なりのアプローチを還元するのがパーカスのお仕事です。
パーカスにとって一番身近なお客さんは
隣で歌っているバンドメンバーと言っても過言ではないので
“バンドメンバーのため”を少し強めに意識するとよいのかも知れません。
そのためにもバンドメンバーや各パートの事を熟知している事が大切なのです。
邪魔しないだけど表現を壊さない最低限度のステージング。
ドレミ族と同レベルでの音程やピッチへの配慮。
敢えてカメラやお客さんから目線を外して斜め下や斜め上を見る。
歌い続ける中で無意識についた癖です。
賛否両論はあるのでしょうが僕はドラムってそういうパートだと思っています。
元記事でも書かれていたように「極論」ではありますが、
パーカスのクライアントは”まずは”バンドメンバーであり、
良いパーカスとは音楽的に何が必要であるか考えられるパーカスだと僕は思います。
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