突然ですが皆さんは自身の演奏や編曲にこだわりってありますか?
別に演奏だけではなく、衣装やステージングでも良いのですが、僕はこのこだわりが凄く大切だと思っています。バンドクリニックなどで、曲の表現や和音などの指摘を受けることもあるかと思いますが、ここでも「いや!実はそこは…」と言い返せるぐらいのこだわりをもって欲しいなと思うのです。
勿論、素直に他人のフィードバックに耳を傾けることも大切なことです。
しかし、もらったフィードバックを取捨選択をして、自分の演奏に取り込んではじめてフィードバックって有益なものになるのではないかなと思います。
勿論、フィードバックする人たちはフィードバックを頼まれるような人達なので、鋭い視点でズバズバ指摘をしてきます。ただし、バンドには当然バンドの色や考え方ってありますよね!なので、全てのフィードバックを素直に聞き入れる必要は無いのではないかなと僕は思います。
逆に、バンドクリニック等でよそのバンドさんにフィードバックしているときに、こだわりが足りないのではないかと感じることもあります。
原曲の研究不足だったり、自分たちが歌っている曲の魅力をあまり噛み砕けていなかったり、ひとつひとつの表現をただなんとなくで歌っていたりなど、こだわりきれていないことが多々あるなと思います。
僕「サビの最後の和音変じゃないかな?」
バ「変ですかね?」
僕「そこだけテンションを使っていると音が間違っているように聴こえるなあ。」
バ「いやー。コードサイトのコードそのままコピペしたんで間違ってないはずなんですけどね。」
僕「コードサイトのコードは正しいか確認した?」
バ「いや!してないっすね!」
僕「ちなみに、バックギターのコードだからリードの音と混ざっても違和感無く聴こえる可能性とかはない?」
バ「考えても無かったです!」
僕「ちなみにバンドの意向としてはそこのテンションは残したいのかな?」
バ「コードサイトコピペしたんで変なら変えようかなって思います。」
これじゃダメですよね!
何も伝わるはずが無いです。
僕「サビの最後の和音変じゃないかな?」
バ「そうですか?原曲の和音のままですよ!」
僕「そこだけテンションを使っていると音が間違っているように聴こえるなあ。」
バ「なるほど!流石ですね!でもこの違和感には実は深いわけがあるのです!」
僕「そうなんだ!どんな理由があるの!」
バ「実はこの曲は離ればなれになった恋人を歌っている曲で、サビの最後の和音を敢えて解決させないことで恋人達の恋の行方を聴き手に連想させる効果があるんです!」
僕「面白いね!」
バ「ですよね!だから原曲の最後の和音もあえて13thにして6度の音を入れる事で、大人の恋に見え隠れする危うさのようなものを表現しているんだと思います!」
僕「なるほど!そしたらそこの和音を引き立たせるためには・・・」」
冗長な例えになってしまいましたが、こだわることでより「演出したい曲の表現」について語れるようになりますよね!そうすることで、フィードバックもよりバンドの意向にそったフィードバックが出来るようになるので、有益なフィードバックがもらえるチャンスが増えます!
僕は何か新しい曲を演奏する時には、その曲の「博士」を目指して欲しいなと思っています。
「その曲のことなら、歌詞の事でも、和音のことでも、リズムのことでも、なんでも知っていて一晩中魅力について語れるぜ!」と言う状態になることが先ずは良い演奏への第一歩だと思っています。
そして「博士」になった上で、その曲の魅力を余すところ無くお客さんに伝えられるように練習して行くことが出来れば、自ずとバンドの色が乗った(曲の解釈は十人十色なのでこだわれば拘るほど色が出ると思います!)素敵な演奏が出来上がって行くのではないかなと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。もしこの記事を気に入って頂けたようであればシェアをお願い致します。非常に励みになります。