事の発端は後輩からのLINEでした。
ボイスパーカッションを日頃からなんとなく感覚でやってしまっているので理論とかそういうのがわからない。そして感覚でやっている以上それ以上のものに繋げる事が出来ないので理論とかをしっかりと教えてもらいたい
まあざっくり言ってしまうとこんな感じのものでした!
これは僕が一番勉強してきたところだったので、たまたま現在聴いていたB’zのイチブトゼンブと言う曲があったのでそれを題材に決め所をいくつか紹介してみたいと思います。
【参考】
さあ!
メロのドラムのフレーズっぽいフレーズを用意してみました!
さっそくこいつを見て行きましょう!
ここでの今回扱う大きなポイントは2つです!
①フラム(前打音)を使ったストップモーション
②バスドラムで16分音符
まずはストップモーションです!
これはフラムといって両手で1つの太鼓をほぼ同時に叩く奏法です。そうすることでその音に迫力を出す事が出来、ストップモーションでよりしっかりと止まる事ができます。この曲のストップモーションではことごとくフラムが登場します。
これはドラムを担当したと言われているRed Hot Chili PeppersのChad Smithの癖なのかもしれません。
次にバスドラムの動きです。
ただの8ビートではなく、しっかりとギターの動きに合わせて16分で演奏しております。この曲は8ビートの曲ではありません。しっかりとバスドラムで16ビートのノリを作ってあげることが大切です。
最後に4拍目のオープンハイハットです。
楽譜には明記しませんでしたが、オープンハイハットは次の小節や拍に向けて流れをつくる音です。ここでは短く跳ねる16分でのバスドラムに対ししっかりと伸びる8分音符のオープンハイハットを入れる事で曲がぶつ切りになるのを防いでおります。
サビのドラムを参考にそれっぽい楽譜を作ってみました。
ここでの今回扱う大きなポイントは4つです。
①コード進行
②バスの4つ打ち
③フィルイン
④バスドラムの動き
まずはコード進行です!
まあ見ての通りですね!コードがGに戻って来ております。
そのためそこからコードの進行が始まるという合図にクラッシュシンバルを打っております。続くのコードの部分をみても、前半後半共に共通してCに移行する直前にバスを2個打っているのでここでループしていると言えます。
次にバスの4つ打ちです。
サビまで16分で刻んだり8分休符を挟んで裏に入れていたバスドラムが、急に単純な4つ打ちになります。これにより曲に進行感が出て前に進む感じが演出されております。「とん・とん・とん・とん」とリズムが前に向かって行きますよね!
そしてフィルインです!
一個目はちゃんとコードが一周するGの直前に入っております。そして2個目はサビの最後の曲調の変化のところですね!しっかりとフラムで止めております。一貫してフラムを使う事で曲の緩急を効果的に演出しております。
最後にバスドラム
ここだけ2個打っていますよね!
主旋律の音に注目してください。前半2小節は全く同じ音の動きで歌っておりますが3小節目に移行する瞬間に音の動きが変わっております。つまりそう言う事です。フィルインを打つほどでも無いけれども変化を演出したいのです。なので、究極的に地味なフィルインをバスドラムで入れているといった感覚でしょうか?
最後に曲を通してのポイントです。
フレーズが新しく始まる際は”必ず”クラッシュシンバルを入れましょう。
クラッシュシンバルはバスドラムと一緒に叩くシンバルです。バスドラムも忘れてはいけません。
意外とこのクラッシュ忘れがちなので、フレーズが始まるところないしはコードが一周するところでは原則必ずクラッシュを打ってあげるようにしましょう。
いかがでしたでしょうか?
1:30という短いMVの中にもこんなに重要なポイントが沢山隠されているのです!
しかもしかも!
ここに書かれたポイントは本当にごく一部です。
本来ならばもっと「美味しいポイント!」や「決め所!」が沢山あります。
是非ドラムを聴く際は注意深く聴いて「何故このように演奏をしているのだろうか?」の「何故?」を大切にしてみてください!
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