【アカペラ】オーディション直前の後輩にフィードバックを求められた時の僕なりのアドバイス術


フィードバックの目的
フィードバックの目的は色々あると思います。

が、オーディション直前のフィードバックほど簡単なフィードバックは無いでしょう。なぜならば「やることが明確だから」です。

何かのオーディション直前のフィードバックの目的は

「フィードバックによってバンドがオーディションに合格できるようになること」

です。

つまりやるべきことってすごいシンプルで、「オーディションに受かるためのコンサルティング」をすれば自然と最高のフィードバックはできます。

今日はその「コンサルティング」を行う際の僕なりの考え方について書きたいと思います。


1.3次元散布図を用いた考え方
オーディション前にフィードバックをする時は以下の3つの軸で考えるのが大切です。

  1. どれぐらい致命的か?
    致命的であるものから順番に直していくべきですよね!直接審査に関わらないようなどうでもいいことはわざわざオーディション直前に直さなくても良いのです。変更したことによって他のところが改悪したら元も子もないです!
  2. どれぐらい影響範囲が広いか?
    いくら致命的であっても、バンド全体に影響するような修正はあまり直前でするべきではありません。例えばオーディション前、最後のバンド練の後にボイスパーカッションが刻むビートを変更したら本番コーラスがどうなるかわかったものではないですよね。こういう影響範囲が広い変更は直前には加えるべきでは無いです。
  3. どれぐらい修正コストがかかるか?
    練習した結果、できるようにならなければフィードバックの意味がありません。本番までの時間から逆算して、本当にそのフィードバックを生かせるか考えてからフィードバックはすべきです。できないことを言っても動揺させてしまうだけですよ!

なので

「致命度が高くて」「影響範囲が狭くて」「修正コストが低い」

ところからアドバイスしてあげるべきだと僕は思っています!

改善点を全て上記の図に落とし込んで、「本番までに間に合いそうな場所まで本人に伝える」と良いと思います。

※もちろん人によって得手不得手は違うので一人ひとりに寄り添ったアドバイスが大事ですぞ!


2.2次元グラフも用いた考え方

僕は

フィードバックの総量が上記のグラフの交点に近づくように

しています。

交点より上にそれてしまうと「本番までに指摘した内容が改善されていない状況」になります。これが最悪なケースです。フィードバックされた奏者はオーディション本番に修正が間に合っていないので不安に怯えながら歌うことになってしまいます。

交点より下にそれてしまうと「まだ改善できたじゃん状態」になります。これはさほど致命的ではありません。が、改善できる余力が余っているのであればもうちょっと何か指摘すればよかったなと言う気持ちにはなると思います(特にアドバイスが不足していて結果に結びつかなかった時は死ぬほど悔しいです)。


3.第三者の観点をもった考え方
最後に。

特に「3次元グラフ」に演奏の問題点を落とし込む際のキーポイントです。

あなたは誰の観点で演奏を見聞きしていますか?

ここで「自分の観点」を持つことはあまりおすすめしません。なぜならば審査するのはあなたではないことがほとんどだからです。別にあなたがオーディションの審査員なら、あなたの観点でアドバイスをすれば良いのですが、そうで無い場合は実際に審査をする人を想定してアドバイスをしなきゃダメです。

「俺はこうあるべきだとおもう!」

と、いうあなたのわがままは「オーディションに通過する」と言うゴールからは外れます。

まずはオーディションの審査観点や審査員について調べた上で、「致命的になるのはどこか?」「その修正にかかるコストは?」「じゃあその修正によって誰に影響があるか?」をしっかりと切り分けられるとGoodです。


まとめ
最後に一番大事なコツです。
それは、

強要しないこと

です。

「俺はこれこれこういう理由でここは改善した方が良いと思う。お前はどう思う?」のスタンスが大事だと思っています。

「なぜそれが致命的なのか?修正するとどうなるのか?」をしっかりと説明した上で、「じゃあ改善したい!」と言われたら初めて具体的な改善策を提示すれば良いのです。

他人のオーディションの結果に直接コミットするオーディション直前のフィードバックは吐くほど緊張しますが、逆に考え方もシンプルです。

「どうやったら目の前の奏者がオーディションに通過できるか」にピンを止めて頭が沸騰するまで考えてみると良いと思います!


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