【アカペラ】僕がフィードバックについて思うこと〜10問10答〜


ガチフィードバック
先日、サークルの後輩の追いコンに行ってきました。

可愛い後輩達の晴れ舞台。
明日からまた仕事頑張らなきゃな、と言う爽やかな気持ちになれました。

さて、そんな追いコンで卒業する4年生の後輩と僕が鬼軍曹のように彼をしごいていた頃の思い出話をしていると、大学1年生2年生から質問が飛んできたので、その時の質問を10個抜粋して答えてみようと思います。


1.mokabuuさんは何で厳しいんですか?
お世辞で褒めても本人のためにならないからです。

本人のためになるときもあります。
褒められて伸びる人と、叱られて伸びる人がいるからです。

ただし、褒められて伸びる人でなければ、良くないことは良くないと言った方が良いと僕は思っています。

わざわざ大して良くもないところを褒めても、本人に出来ていると勘違いさせてしまうだけです。

だったら、その場はショックでも、自分の課題や現状のレベルがわかるようにストイックな意見を言った方が良いと僕は思っています。

もちろん褒められて伸びる人もいるので、そういう人には「もっと伸ばすべきその人の長所」を褒めることでフィードバックをしているつもりです。


2.どうやって褒められて伸びる人と叱られて伸びる人を見分けてますか?
僕は原則、

「厳しくしてください!」

と言ってきた後輩にしか厳しくしません。

厳しく言ってくださいって言われなきゃ褒めて伸ばすことを考えます。

厳しくしてください、と言ってきた後輩は徐々に厳しくしていきます。それで、その人が「本当に厳しくしても大丈夫な人」だと判断したら、容赦なくフィードバックを行うようにしています。

ただし容赦ないフィードバックをするときに大切にしていることが1つあります。

完璧だったら本人に「完璧だ!」と伝えるようにしましょう。

それがモチベーションになりますし、何より厳しくした分、良いときは本当に良いはずです。良い演奏をしたときに無理に厳しくする必要はないんです。その時は褒め殺せば良いと僕は思っています。


3.フィードバックが怖いです。どうしたら良いですか?
確かにフィードバックは怖いです。
僕も先輩と歌う時はビクビクオドオドしながら歌っています。

でも僕は言ってもらえるだけ幸せだと思っています。

だって、「ああコイツ微妙だな。」って思われていたら悲しいじゃないですか。

だったから良い時は良い、悪い時は悪い、と言ってもらった方が幸せですよね。

これなら、わざわざ懐疑心をもって他人の心の内を探るようなことをしなくてすみます。

もしも自分のコンプレックスを指摘されてしまったら?

それぐらい自分でもわかってるわ!
その程度しか指摘できないのかこの人は、と開き直っちゃうのもお勧めですよ!

別に「たくさん指摘された=ダメな奏者」ではないので、そこは安心して切り分けて考えるのがオススメです!


4.どうやったらストイックなフィードバックをもらえますか?

アカペラが好きです!上手くなりたいんです!厳しくフィードバックしてください!

これを言うだけで良いと思います。
先輩って思っていることがあっても、どこまで言って良いか迷ってます。

だから、全部言ってください、私ストイックなんです、ってアピールをすれば良いと思います。日夜ストイックに聴き続けていれば、本音でフィードバックをくれるようになるでしょう。


5.フィードバックをするときに気をつけていることってありますか?

人格と演奏を結び付けないこと

です。

例えば、コーラスの音のキリが雑だったとしましょう。

「普段から丁寧にものごとに取り組んでないからそうなるんだ!」

ここまで言ったら本音のフィードバックを通り越して、ただの悪口になってしまいますし、人格否定です。

例えば、表現力が拙かったとしましょう。

「人生経験が足りないからそうなるんだ!もっといろんな経験をした方が良い!」

これもその人が積み重ねてきた人生を否定してますよね。演奏のフィードバックを頼まれただけなのに、その人がおくってきた人生に口出しする権利なんてありません。これもただのハラスメントです。

あとは相手が置かれている状況を常に考えるようにしています。例えばオーディションの1週間前に、思っていることを全て言っても、自信を喪失させてしまいかねませんし、到底1週間では直しきれません。だったら、1週間で伸ばすべきところを示してあげた方が現実的じゃないですか?


6.mokabuuさんが1番嬉しかったフィードバックはなんですか?
僕が1年生の時、3年生の先輩に言われた、

「お前のボイスパーカッションは効果音だ!」

って言葉です。
「音色」や「手数」や「技」に意識が行きがちだった僕に「テンポ感」や「タイム」の大切さを教えてくれた言葉でした。

また、当時、自分はできている方だ、と自過剰になっていたので良いお薬になりました。

定期的に伸びた鼻を折ってくれる先輩が身近にいたのは幸せでした。


7.mokabuuさんが一番悲しかったフィードバックはなんですか?

「パーカスは良いと思う!」

の無責任な言葉です。

オーディションで歌った時とかに顕著に見られました。コーラスやリードに比べて、ボイスパーカッションというパートに知見のある人が少なかったため、「音が出せて」「テンポがそこそこ安定していて」「素人にもわかる派手さ」があれば「うまいんじゃん?」と言われてしまうのが悲しかったです。

それだったら「コーラスの視点から見ると・・・」ってな感じのコメントが欲しかったです。


8.mokabuuさんはフィードバック出来ないパートはないんですか?
ありますよ。
コーラスのフィードバックは大の苦手です。

それでも、音が違えば分かりますし、音量バランスが不自然な時もわかります。それにテンポやリズムが乱れていたり、メンバー間でずれているのもわかります。

それだったら、自分がフィードバックできる範囲、僕の場合は「音程」「バランス」「リズム」の部分でフィードバックすれば良いんじゃないかなと思ってます。

細かい表現とかは、僕よりも「表現のフィードバックが得意な人」がフィードバックすれば良いじゃないですか!


9.フィードバックを受けるときにもっていった方が良いものってありますか?
楽譜
キーボード
レコーダー

ここら辺はマストだと思います。
後は「相手の言うことに耳を傾けて見る素直な心」とかでしょうか?

※キーボードはiPhoneじゃなくってちゃんとしたキーボードを持っていくことをお勧めします。和音を確認するために使うので、ピッチパイプだけじゃ足りません。


10.フィードバックは何人からもらうべきですか?
僕は2人か3人とかで良いと思ってます。

受験のときに参考書を買いすぎてもダメなのと同じで、フィードバックも人によって言うことはまちまちなので、人数聴けば良いってもんじゃないと思ってます。

個人的には

1.音楽全般の知識が幅広くある人(1点特化型の人でない方が良い)

2.自分たちの演奏に大して否定的な人

3.自分たちの演奏に大して肯定的な人

にフィードバックをもらえば良いと思ってます。
その上で、課題が見えてきたら「今自分たちが課題としている分野」の知見が深いひとにフィードバックをもらうことを検討すれば良いかなと。

3者の意見が共通している部分は、おそらく真実です。

1の人が教えてくれる改善点はバンドの穴となりうる場所です。長所は客観的強みであることが多いでしょう。

2の人が教えてくれる改善点は揚げ足をとられる可能性が高い場所です。この人たちは基本褒めてくれないので(というかむしろ基本的に褒めない人を選びましょう)ひたすら短所を聴けば良いと思います。

3の人が教えてくれる改善点はあまり意味がないです。長所を聞いて見ると自分たちの魅力や強みがわかって良いでしょう。


まとめ
先日、後輩から聞かれた質問(の中で印象に残っていたもの)を10個こたえてみました。

あくまでこれは僕の一意見ですが、参考にしていただけたら幸いです。


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