【アカペラ】アカペラアレンジのコピーについて考えた事。


Twitterにて
ゴスペラーズの北山さんが
「真っ赤な太陽」のアレンジについて言及しているのを見て
ふとアレンジについて考えてみました。

北山さんのTwitterを遡る限りでは

  1. 「真っ赤な太陽」のアレンジがカッコ悪い感じで伝わっている
  2. 言っても直らねえ!ナンテコッタ!
  3. 耳コピを耳コピして…と言う風に伝言ゲームみたいに伝わってしまうものなのかな?
  4. もしも”簡易版”とかにして新入生に教えるのに使ってるんだったらいただけないぞ!

ってな感じでした!

論点がかなりズレてしまうのですが
せっかくなので僕なりのアレンジのコピーについての
考えを備忘録としてまとめておけたらなと思います。



下品なコピーはやめてくれ
しょっぱな論点をずらすと僕が一番公の場で書きたかったのはこれです!

ただし線引きが非常に難しく
どこからが正義でどこからが悪なのかまったくわかりませんが
僕は「下品なコピー」を聴かされると凄く不愉快な気持ちになります。

【下品なコピーって何よ?】

僕は他サークル等のバンドの演奏を許可無く耳コピして
カヴァーした演奏が大嫌いです。
なんならカヴァーしている人達はもっと嫌いです。

許可を取っているのならば良いのですが
人のアレンジをカヴァーするからには
そのアレンジに惚れた理由をしっかりと伝えて
カヴァーする許可を貰うのが礼儀なのではないかなと思うのです。

TRY-TONEやVOX ONEそしてRag Fairみたいに
楽譜を売っているバンドは購入すれば良いのですが
アレンジ勝手に耳コピで丸パクリしてそれを一言もMCで言ったりせずに
あたかも自分たちの曲かのように歌う連中の気が知れないです。

カヴァーしたい時はtwitterとかで探せば
有名なバンドやYouTubeに動画をあげているようなバンドであれば
大抵検索に引っかかるのでカヴァーさせてくださいって
一言いってから耳コピしろよと思うわけです。


本当にカヴァーなの?
真っ赤な太陽の件。
僕もサークルに心当たりはあります。

確かにスキャットが絶妙に違ったり楽譜が数種類あったりしました。

そしてサークルの内外で
色んな人と真っ赤な太陽をセッションしてきたのですが
どのベーシストもBメロの歌い方が違ったからビックリです。

しかしここでふと思い出してみてあることに気がつきました。
大体先輩方と歌う時は直前のMCで
「ゴスペラーズさんの真っ赤な太陽」ではなく
「美空ひばりさんの真っ赤な太陽」と曲の紹介をしていたのです。

正しくは

「美空ひばりさんの真っ赤な太陽を
ゴスペラーズさんのアレンジを参考にしつつ
私たちなりにアップテンポな曲調にして歌います。」

とMCしていたなと思い出したのです。
つまり我々がこれから歌うのは
ゴスペラーズを参考にリアレンジしたものであって
ゴスペラーズさんのアレンジとは違うよ、と。


自由だけど腑に落ちない葛藤
どんなアレンジだろうがアレンジして表現する人の自由だと思います。

だからこそ僕は”無断カヴァー”が嫌いなわけであり
人様の表現をお借りするからにはしっかり許可を取るべきだし
しっかり直前のMCで出典を明記すべきだと思うのです。

逆にそれさえ出来ていればどんな楽譜でも
歌っている人達の自由かなとも思います。

ただそれが納得出来ない時があるのもわかります。

自分がアレンジした楽譜を譲渡した際に編曲意図を汲まずに改悪されており
そこの改悪について相手の意図を聴いた上で自分の意図を話し
そこの編曲に自分がこめた想いや意図を伝えたにも関わらず改悪が直ってなかったら
凄く悲しい気持ちになります。

“譲渡”した時点でそのアレンジはもう自分のものではないことは分かりますが
やっぱり”改悪(少なくとも自分はそう思う)”が行われていると悲しいものです。


MCはしっかりと!
僕はまず大前提として出典を明記して
それをどういう風に演奏しているのかMCで言うべきだと思っております。

「結成当初から大事に歌っています☆」
「今日は来てくれてありがとぅーっす!」

盛り上がりますし気持ちが伝わりますしよいのですが
肝心な曲紹介だけは忘れてはいけません!!!

「誰のどの曲を誰のどんなアレンジでどういう風に歌うのか。」
MCはウケをとるための場所じゃなくって
意図を喋らない音楽のかわりに導入を語るためのものです。


ホンモノを聴かなきゃダメ
そしてMCで「何がホンモノなのか」しっかりと話された前提で考えると
やっぱり耳コピするときは「ホンモノ」を聴かなきゃだめだと思います。

なんなら「耳コピ」ではなく「ホンモノ」の楽譜が手に入る場合は
しっかりと「ホンモノ」の楽譜からとらなければどうしても改悪となってしまう部分が
出て来てしまうのではないかなと思うのです。

例えば僕が大好きなVox Oneと言うバンドがあります。
Vox Oneの一部の楽譜はこちらのサイトから
「ホンモノ」を購入することが出来ます。

これを購入してビックリ。
特にジョディとトムの演奏が楽譜とは全然違ったのです。

つまり彼らは楽譜を踏まえて自分たちなりに曲を落とし込み
それをアウトプットしたのが市販のCDの音源なのです。
いくらCDを耳コピしても「ホンモノ」にはなれないのです。

ホンモノの楽譜を読んで大元の原曲を聴いて
その上でCDに収録された音源を聴く事で初めてVox Oneの意図や
決め所や各々の曲の解釈等が見えてくるわけであります。

それを「耳コピ」の「耳コピ」で継承してしまったら
当然「劣化版」が生まれてしまうよなと思いました。

後続のアカペラーがより「ホンモノ」に近いところまで行き着くためにも
MCでの出典の明言は大切な要素の1つと言えるのではないでしょうか?


まとめ
つらつらと思っている事を書きなぐってみました!
とりあえず僕が言いたいのは以下の3つです。

  1. カヴァーする時は許可を取る
  2. MCでは「誰のどの曲を誰のどんなアレンジでどういう風に歌うのか。」明言する。
  3. カヴァーする前に少しでも「ホンモノ」に近づく努力をする

オリジナルではない曲を歌う時は
これが大切なのではないかなと僕は思います。

だからこそ1からアカペラに編曲する
アレンジャーは曲分析を入念に行うべきだと思うのです。

参考:【アカペラ】僕なりの編曲の手順!良いバンドには良い楽譜!

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